平成26年第1回臨時議会 平成26年度一般会計予算 賛成討論
10番今川です。私は議案第40号、平成26年度高萩市一般会計予算について、賛成の立場から討論を行います。
この新年度予算は小田木市長が市長になって、初めて示す予算であります。当然市長ご自身の描いてきた政策が、100%とは言わないまでも、随所に反映されていることが理解できる、予算編成になっていると思います。
まず予算編成の基本的考え方として、市庁舎の再建をはじめ、震災からの復旧、復興を最優先とし、防災減災対策に必要な各種事業が計上されております。中でも各学校に整備する非常用給水施設は、3.11の経験から水の確保をより確かなものにする整備事業であります。また、災害時の大変重要な情報発信伝達手段である、コミュニティFMの存続を支援する事業も、災害対策として非常に大事な事業であります。
以前の議会で申し述べた通り、FMは災害時の情報発信伝達ツールであります。平時の番組放送は、私は付加価値だと思っています。ですから、このFMに関する意見として費用対効果を考えるとすれば、災害時の情報手段という目的を持って効果と考えるべきであり、平常時の批判だけで効果とする意見はナンセンスだと思います。未だ茨城沖地震や、首都直下地震、東南海連動地震、南海トラフ地震の発生が示されているわけですから、災害時に果たすFMの役割は非常に大きなものと確信しています。
次に小田木市長の施策の具体化である26年度の重点分野事業として、強くてしなやかなまちづくりと、定住人口の確保=少子化対策とし、3本の柱を掲げています。
1本目の柱は、「安全なまちづくり」として、子どもたちの生活の場であり災害時には避難所となる君田小中学校、秋山小学校など各学校の耐震補強や、駅東地域の津波避難路の整備とする、浜ノ町踏切の浸水対策など一刻も早く整備が望まれているものであります。
2本目の柱は、「安心なまちづくり」として、AED未設置の公共施設への設置や、24時間対応する無料の子育て相談や健康相談などの電話サービス事業などが盛り込まれています。
3本目の柱は、「活力あるまちづくり」として、男女の出会いの場をつくる「ハッピーサポート事業」、結婚して市内に定住をする若者を支援する「新婚世帯支援事業」から各種子育て支援事業への連携は、人口減少を歯止めするための、定住促進や少子化対策を目指す小田木市長ならではの、特色ある事業だと思います。
また、別な観点からですが、現在の日本社会の問題である少子高齢化による社会保障制度の将来的推計を見る時、医療費や介護費は今後増えていくことは間違いなく、その負担は現役世代、とりわけ将来の現役世代となるいまの子どもたちの負担は想像できないくらいであります。今国では「社会保障と税の一体改革」を強力に進めていますが、本当に何とかしなければならない問題であります。
この問題は、今後も福祉医療の充実が求められることと、ほぼ矛盾の関係で両立しているわけです。そこでこの矛盾を解決する対策が、健康増進・健康づくり事業であります。健康であれば医療費も介護費もかかりません。また人口減少による労働力不足の問題でも、健康年齢を延ばすことで、出来る限り就労していただければ、年金対策にもなります。
そうした観点から見ますと、この予算の中には健康づくり事業、介護予防事業、生涯現役推進事業はもとより、さらに体力づくりにもなるスポーツ事業へのてこ入れ予算が目をひきます。いくつか例を挙げますが、JVAビーチバレーボール公式大会の誘致、石滝サッカー場で開催する「萩っ子サッカー教室」、関東高校ウェイトリフティング大会、及び日韓中ウェイトリフティング大会の支援、市民球場耐震化整備、高浜スポーツ広場施設整備、市民体育館施設整備などなど、市民の体力向上と健康づくりにつながり、引いては市の社会保障費の節減に結びつくものと期待しております。
それからこれまで必至で続けてきた行財政健全化の要諦も保持していると思います。それは優先事業を設定したり重複的事業を集約したり、選択と集中という施策事業展開という形で表れていますので、納得がいく予算であります。
小田木市長渾身の予算に上がっていると思います。
私たち大人は、子どもたち向かって、その節目節目において、必ずと言っていいほど、励ます意味でされる話があります。
「君たちよ、未来に夢を描いて、夢を持って、夢を追いかけて、その実現に向けてがんばってください」と。
震災から3年が過ぎ、復旧から復興へと進み始めた現在、私は、復興というのは、夢を描き夢の実現を目指すことなんだろうと思えてなりません。
みなさんの夢は何ですか?5年後、10年後、20年後、50年後の夢は何ですか?
議会は最高議決機関であります。議員はその構成員であります。議員はひとりひとり各々意見を持っており、おそらくここにいる全員、まったく同じ意見を持っている人はいないと思います。そうでうす。みんなが少数意見を持っているということです。そしてその少数意見を発言する機会は全員平等に補償されております。もちろん無言の意見も意見であり、この16人それぞれ違った少数意見を持ち寄って議論がされ、最終的には採決という方法で多数決により表決し、議会の決定となります。
これは議会制民主主義のルールであり、誰人も違えることはできません。議員が数の力という理屈を言及するならば、それは自分が議員であるということを否定することになるのであります。
しかも、その採決に参加したならば、反対意見のものであっても、議決要員の一人となるです。その人も加わって決めたのであります。
最近、討論の度に数の力とかの話が出ていますし、討論しないことが卑下されるとすれば、はなはだ遺憾でありますので、付け加えさせていただきます。
最後になりますが、この新しい予算が、高萩市の復興に、高萩市民の夢と希望に向かうための一歩になることを、心から願うとともに、議員各位のご賛同をご期待申し上げ賛成討論といたします。