平成28年3月議会一般質問


1.健康づくりについて
 ①第5次高萩市総合計画(素案)の1丁目1番地としている重要性
  →健康で暮らせることが市民の幸福であり、負担軽減になり、あらゆる施策の基底であることを物語っている。

 ②運動による予防効果と増進効果はまちづくりの大きな力になる
  →健康のため運動を推奨するようになって久しくなるが、あらためてその効果を確認したい。(日本健康運動研究所HP)そして、その効果が、社会保障費増大を防ぎ、他の施策事業への予算化は元より、健康であることの健全な活力と喜びがまちづくりを牽引する。

 ③地域貢献と連動させる運動推進助成制度の創設
  →健康で鍛えた体は災害時などのボランティアで活躍できる。地域社会貢献の人材となることを条件に、フィットネスジム費用などの助成を可能とする制度を創設できないか。


2.一般家庭ごみについて
 ①転入者・市内移転者への諸説明とごみ集積所責任者への通知
  →ごみの分別・出し方などはもちろんだが、ごみ集積所管理の上から集積所責任者に通知する必要がある。そうした体制の徹底化がなされるべきでは。

 ②不法投棄、ルール違反の対策
  →不法投棄ごみの処理経費にいくらかかっているのか。また、ルール違反の排出者へはどういう対応をしているのか。そしてその対策を問う。


3.雑木伐採剪定・除草・草刈りについて
 ①計画策定と公表
  →策定状況とその予算(隠れ経費を明確に)の公表を待っています。

 ②民地への指導と支援
  →指導状況と高齢者・障がい者世帯への支援策を考えられるか。

 ③空き家・空き地対策
  →住人がいない場所の対応策を伺う。


<登壇1回目>

 私は通告してあります3項目の質問いたします。
 1項目目、健康づくりについて質問いたします。
 私は高萩創生の大切な施策として市民の健康づくりをしっかり取り組むべきと考えています。市民が健康であれば市民自身の幸福になることはもちろんのこと、行政としても増え続けている医療費や介護費などの社会保障費の抑制にもなり、そのことはそのまま市民の経済的負担を軽減することになります。また、元気な市民はまちの活性化やまちづくりにおいて前向きな発想と躍動的な活躍をするに違いありません。
 さて、今議会に提案されています第5次高萩市総合計画基本構想の制定でありますが、その資料として提示されました、第5次高萩市総合計画基本計画(素案)を見ますと、一番最初に記載されているのが1-1「健康」という見出しです。つまり、これから策定する第5次総合計画の1丁目1番地が「健康」であるということだと思います。なかんずく健康づくりから全てが始まると受け取れるわけです。そこでまず伺いますが、この第5次総合計画基本計画の一番目に「健康」を掲げた重要性など、市長の思いや考えをお聞かせください。


 次に2項目目、一般家庭ごみについて質問いたします。現在の分別収集になって10年以上経ったと思います。市民のご理解とご協力によって、高い水準で運営されてきたとは思いますが、まったく問題がないわけではありません。今回はその問題点について聞いていきます。
 まず1点目は、市外からの転入者や、市内引越で移転したとき、ごみ集積所の利用において問題が生じています。例えば、ごみ集積所はその箇所ごとに、利用者がお金を出し合ってボックスを作ったり、網を買ったり、また、集積所当番を順番制にするなど、場所場所ごとに違う利用ルールが存在しています。新しい転入者にはそういった実情をよくよく説明して理解してもらわないと、元からの住人とトラブルが生じてしまうわけです。それから、最近聞いた話ですが、震災以降、あちらこちらで民間のアパートができています。そこに越してきた人にごみ集積所のルールを説明したところ、そのアパートを仲介した不動産屋に「そんなルールは関係ない」と言われたらしく、ルールを受け入れない人もいるとのことです。
 それから、地域にはごみ分別推進委員と集積所責任者がボランティアでいるわけですが、その仕事のひとつに、集積所利用者名簿の作成があります。これも転入者がいるとその対応でかなりの労力・負担になってきます。こうした問題をどのように考えているのか見解を伺います。


 2点目は、ほとんどの市民はちゃんとごみを出していますが、ときどきルールが守られないごみを出してしまうことがあると聞きます。分別を間違えたり、分別を軽んじてしなかったり、収集する品目と違うものを出したり、人間ですからたまに間違えるのはしょうがないと思いますし、その間違いを責めるものとは思いません。問題は間違ったのではなく、常習性、悪質性がある場合、どのように対処するのか伺います。

 3点目、集積所以外の場所において、いわゆる不法投棄の問題があります。実例として具体的に質問したいと思います。詳細は避けますが、市内のスクールゾーンに毎週1~2回、昔の黒いごみ袋を捨ててゆく人がいます。犯人は誰だかわかりません。もう何年も、おそらくごみの有料化になったころから続いていると思います。多いときは三つ捨ててあるときもありました。そしてその黒いごみ袋は、数日経つと片付けられています。誰が片付けているか。聞くところによると、収集業者が通りがてらに持っていくとか、市の職員が処理しているとか、不法投棄監視員が処分しているとか、近所の人が対応しているとか、実際のところはどういう対処をしているのか伺いたい。それから、そのごみを片付けるために人が動いているわけですから、処理経費がかかっているはずで、毎週毎週ですから、そしてもう何年間もですから、かなりの額になると思いますが、この処理経費のこれまでの合計金額を伺います。


 次に3項目目、雑木伐採剪定・除草草刈りについて質問します。
 1点目は昨年6月議会で提言しました、除草計画の策定状況を伺います。
 2点目は公共施設以外の民地の問題です。例えば住宅地から樹木や草が市道にはみ出して通行の障害になっている場合や、枝が折れたり倒木しそうな場合、市行政の対応を伺います。また、民地間、お隣さんの木や草がはみ出してきたというような民民問題の苦情が役所に寄せられた場合、その対応を伺います。それから、自己所有の敷地の管理は自己責任とはいえ、高齢者や障がい者であったりすると作業が不可能もしくは困難であったりすると考えられますし、業者に外注する余裕がなかったり、シルバー人材センターの人手不足だったりと、迅速な対応ができない事態も現実です。状況によっては何らかの支援策があればと思いますが、見解を伺います。
 3点目は空き家空き地なっている民地の対応を伺います。
 以上3項目、答弁をお願いいたします。



<登壇2回目>

 再度質問いたします。
 1項目目の健康づくりについてですが、
(市長の思い、考え・・・)
 健康づくりが如何に大事なことか、これはほとんどの人が思っていることでしょう。
 現在、市で実施されている健康増進を目的とする様々な事業の法的根拠は、平成14年に施行された健康増進法によるものと思います。また厚生労働省は平成12年に「健康日本21」という健康増進のための方針を発表し、調査研究、実施検証を積み重ね、平成25年に全面的に見直しがなされ、平成34年度までの新しい方針「健康日本21(第二次)」が打ち出されました。
 そしてそうした流れで高萩市でも高萩市健康増進計画「健康たかはぎ21」を策定しその方針に沿って施策事業が実施されていると思います。

 さて厚生労働省は健康日本21の更新とともに「健康づくりのための身体活動基準」も見直しました。その冒頭に(1)健康づくりにおける身体活動の意義と題してこう書かれています。

「(1)健康づくりにおける身体活動の意義
身体活動(physical activity)とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する全ての動作を指す。それは、日常生活における労働、家事、通勤・通学等の「生活活動」と、体力(スポーツ競技に関連する体力と健康に関連する体力を含む)の維持・向上を目的とし、計画的・継続的に実施される「運動」の2つに分けられる。
 日常の身体活動量を増やすことで、メタボリックシンドロームを含めた循環器疾患・糖尿病・がんといった生活習慣病の発症及びこれらを原因として死亡に至るリスクや、加齢に伴う生活機能低下(ロコモティブシンドローム及び認知症等)をきたすリスク(以下「生活習慣病等及び生活機能低下のリスクという。)を下げることができる。加えて運動習慣をもつことで、これらの疾病等に対する予防効果をさらに高めることが期待できる。特に高齢者においては、積極的に体を動かすことで生活機能低下のリスクを低減させ、自立した生活をより長く送ることができる。
身体活動(生活活動・運動)に取り組むことで得られる効果は、将来的な疾病予防だけではない。日常生活の中でも、気分転換やストレス解消につながることで、いわゆるメンタルヘルス不調の一次予防として有効であること、
ストレッチングや筋力トレーニングによって腰痛や膝痛が改善する可能性が高まること、中強度の運動によって風邪(上気道感染症)に罹患しにくくなること、健康的な体型を維持することで自己効力感が高まること等、様々な角度から現在の生活の質を高めることができる。
 一方で、身体活動不足は、肥満や生活習慣病発症の危険因子であり、高齢者の自立度低下や虚弱の危険因子でもある。健康日本21最終評価によると、平成9年と平成21年の比較において、15歳以上の1日の歩数の平均値は男女ともに約1,000歩減少(1日約10分の身体活動の減少に相当)しており、今後もさらに高齢化が進展する日本において、総合的な健康増進の観点から身体活動を推奨する重要性は高い。」と、こう書かれています。

 健康づくりのため運動することが如何に重要であるか、研究と実証は刻々と進んでいるのであります。
 健康のため運動しましょう!と呼びかけるだけでは、もはや施策事業とは言えないと思います。身体状況や生活環境は人それぞれ違います。もっと理論的科学的に推進してこそ行政機関の実施する施策事業でしょう。今日の実証データは、その人に合わせた目的や効果を導くために、運動方法や運動量を的確に提供できるぐらいになっていますので、市が取り組むべき施策事業はそのレベルまで目指しなさいという方針なんだと思います。

 運動の種類と効果をより具体的に知るために、インターネットで調べると、本当にたくさんのサイトが検索されます。信用できるかどうか自己責任によりますが、運動することが本当にすごいことなんだとわかります。
 最近、一般的に運動することが体にいいということが広まり、ウォーキングする人も増えていると見受けられます。その様子を観察すると、歩き方をちょっと変えるともっと効果が上がると思われる人がいます。せっかく時間を使って歩いているのにもったいないなぁと思うんですよ。ただ歩くだけなら身体活動のうちの生活活動にとどまってしまい、より効果が高くなる運動になるようにすればいいと思えて仕方ないのです。
 健康増進のための運動の種類は三つの基本運動があります。それは、有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチです。その三つのバランスと相乗効果がとても重要だと言われています。
 骨粗鬆症を予防したいときに何を考えますか?一般常識的には、おそらく多くの人が、「カルシウムを摂取すること」と答えると思います。詳しい人なら適度な運動も必要と答えるでしょう。さて正解はどうでしょうか?
 人間の体は骨と筋肉とが連結して体を支え動かします。骨だけでは動きません。体を動かす筋肉の強さに耐えられるように骨は強くなります。必要に迫られて強くなるわけです。運動無しのカルシウム摂取は効果がないということになると思います。ちなみに以前にも言ったことがありますが筋肉は何歳になってもトレーニングすれば増強すると実証されています。人間の体ってすごいんですね。。。
 人間の特性、皮肉にも楽をしたいと思うのもあるのだと思います。運動はやはりきついですから。できれば運動をしないで解決したいと、潜在的にうごめいているのかもしれません。
 話は尽きませんが、健康づくりのため運動することは本当に大事なことで、なおかつ、運動の仕方には専門的知識が不可欠なのであります。高萩市のこれからの将来に向け、その方針となる総合計画に健康を重視するならば、健康運動の専門家、健康運動指導士などを配置して取り組むべきと思いますが、見解を伺います。

 それから、運動して健康で鍛えた体は、災害時などの頼れる力ボランティアとして活躍を期待したいとの思いがあります。たとえば津波避難の場合、要支援者を誰が支援するのか決められない状況を考えると、できれば、運動して健康で鍛えている人に支援者になってもらえれば、こんなに心強いものはないでしょう。逆に鍛えてない人が支援者になることは無理なのではないかと思われます。この問題は地域防災計画の穴になっていると思います。防災計画は支援者を誰にするか決められないと成り立ちません。その支援者になってもらうことを条件に、体を鍛える運動をするための費用、たとえばフィットネスジム費用などを助成する制度を創設できないか、そして、そのボランティアは災害時だけではなく、普段から地域コミュニティの活動にも関わってもらうことも望ましいと思います。どうでしょう?助成制度を創設できませんか、あらためて伺います。