平成27年12月議会一般質問

1.茨城県北芸術祭について
2.高齢化問題について
3.国道461号の安全対策について


1.茨城県北芸術祭について
  (KENPOKU ART 2016 2016年9月17日~11月20日)
  ※参考:新潟県十日町「越後妻有 大地の芸術祭の里」→50万人
      瀬戸内国際芸術祭→94万人
 ①市の考えと効果・見込み
  ・捉え方、来客数、経済効果など
 ②市の取り組み、予算とスケジュール
  ・市としての事業化
 ③市民参加
  ・プロジェクト委員会等の設置や市民を巻き込んでのアート展開
  ・来客向けの地域経済活性化

2.高齢化問題について
  (健常高齢者の現実的問題とその対策)
 ①郊外地域の交通手段
  ・免許返納後の手段、バス、タクシー、乗り合い、支え合い
 ②買い物弱者支援
  ・移動販売補助金制度の創設
 ③シニアカーの考え方
  ・シニアカーインフラ、購入助成、運動不足、介護保険

3.国道461号の安全対策について
 ①安良川~3・3・9号線間、歩道をどうするか
  ・歩道整備の考え、問題点と具体的取り組み



 私は通告しています3項目について質問いたします。
 1項目目、茨城県北芸術祭についてであります。これは茨城県の事業で、来年9月17日から11月20日までの期間、県北地域である、日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町の5市1町を舞台として開催されるもので、国内外の芸術家や、地元の芸術家、そして市民が参加をし、県北地域の豊かな自然に新たな創造の息吹を吹き込み、県北地域の魅力の再認識と、発掘に繋がるものと考えられています。

 芸術祭のテーマは「海か、山か、芸術か?」ということで、その狙いは、5つ上げられています。①地域からの革新、②自然と対話する作品、③地域と対話する活動、④地域産業活性化の試み、⑤茨城県北地域のブランディング、とされています。

 この芸術祭を私なりにわかりやすく解釈するならば、「人口減少が続く県北地域において、地域が元々持っている資産資源や、長所短所などを、アートという外部からの、あるいは内発的な新しい価値観を導入することによって、この地域の魅力として開花させることができるのではないか。そしてその魅力は地元愛ともなるであろうし、観光資源ともなるであろうし、産業振興ともなるのではないか。先ずはとにかくやってみようよ、考えてみようよとの呼びかけであり、地方創生のためのきっかけ、チャンス、仕掛けとなる芸術祭」だと考えるものであります。

 こうした芸術祭は近年、国内外で活発に開催されています。例えば国内での有名なものでは、新潟県十日町市と津南町で、3年に一度50日間開催している「越後妻有 大地の芸術祭の里」という芸術祭があります。ちょうど今年の7月から9月にかけて第6回目が開催され、約50万人の来場者があったと報道されています。今回で6回目になりますので、15年前から始まり、第1回目の来場者数は約16万人だったということですので、回を重ねる度に来場者が増え、約3倍の50万人を集めるまでの芸術祭になっています。
 それからもう一つ、瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内海の八つの島を舞台に2010年、2013年の2回開催され、来年3回目の開催が決まっています。前回の来場者数は延べ94万人とも報道されており、これら芸術祭が大変注目されているとともに、その経済効果や地方創生に向けての大きなヒントになっていることは間違いないと思われます。
 こうした芸術祭をこの県北地域でも開催することが決まったわけであります。
 そこで伺いますが、この茨城県北芸術祭について、高萩市として、どのように捉え、どのようなスタンスで取り組むのか、お考えをお聞きします。


 次に、2項目目の高齢化問題について質問します。
 高萩市の高齢化率はすでに30%を超え、今後もしばらくは増え続けることが現実であります。高齢化の問題は全国的な社会問題であり、多くの問題のほとんどは高萩市に限った問題ではありませんので、一自治体の事案として対応するものではないかもしれません。大きくは国策にも依りますし、小さくは個人の問題もあり得ると思います。今回の質問はこうした背景を前提にしつつも、高萩市民が今現在生じている、抱えている問題について、高萩市の主体的見解と対策を伺うものであります。

 今回私は高萩市の高齢化問題として高齢者の移動手段のこれからという問題を取り上げたいと思います。
 日本社会は1960年代からの高度成長期にともなって、自動車の普及が急激に広まりました。現在では一人一台の時代になっています。この自動車の普及によって、公共交通手段であったバスや電車の利用者が減少し、当然公共交通会社は経営を見直すことになっているわけです。つまり、バス運行数や路線を減らし、尚且つ公的助成を受けなければ運行維持経営ができなくなり、現状綱渡り状態と言えるのかもしれません。

 さて、高度成長期に自動車免許を取得した市民は、70歳を超える年代になりました。そして高齢者の運転による交通事故は増え続けています。視覚や聴覚も衰えはじめ、運動神経も自信がなくなっているのも否定できない事故原因とも言われております。
 そこで行政としては運転免許の更新時のチェックを見直し、さらに自主返納することを勧め始めたわけですが、問題は公共交通手段が粗雑化した現在では、今まで乗っていた自家用車に代わる移動手段が非常に少ないということです。今後、高齢化が進むと同時に、この高齢者の移動手段の問題が大きくなることは間違いありません。今、行政はこの、当に板挟みにあるのであり、高萩市も直面しているのであります。元気で長生き、生涯現役を推進しながらも、高齢者の外出の機会はその手段が大きな問題なのであります。

 そこで3点伺います。
 1点目は、郊外地域の交通手段について、どのように考えているのでしょうか?現状認識と対応策について見解を伺います。
 2点目は、移動手段がままならない買い物弱者と言われる市民に対して、その支援策を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 3点目は、自動車に代わる移動手段として、「シニアカー(ハンドル式電動車椅子)」というものがありますが、シニアカーについての考え方を伺います。


 次に、3項目目、国道461号の安全対策について質問いたします。
 国道461号は茨城県の所管ですが市民住民にとって重要な生活道路であることは言を俟ちません。さらには観光交流道路としても高萩市にとって最重要基幹道路でもあります。この国道461号の安全改良改善整備は何十年来の市民住民の願いであり、高萩市の課題としてあり続けてきました。そしてできるところから整備がなされてきたことは周知の通りであります。特に通学路になる部分においては出来うる安全対策を重ねてきています。

 この国道461号、通ってみれば誰でも感じると思いますが、本当に危ないと思う場所が、安良川交差点から神宮司交差点までの区間であります。この区間は道幅も十分とは言えず、歩道と呼べるような状態にはなってません。歩行者も危険ですが、通勤通学の自転車も結構通っていて、本当に怖い状態です。

 さらに都市計画道路3・3・9号線がインター線に接続開通してからは、通行量も増えていると思いますし、大型車両も増えていると思います。
 この3・3・9号線は震災後には、津波回避のための国道6号のバイパスとして整備促進が図られているとすれば、この国道461号の安全対策は不可欠だと強く進言するものであります。3・3・9号線の整備促進をしている市長執行部の国道461号に対する考えを伺います。