平成27年9月定例議会 一般質問

1.高萩創生について
 ①地域コミュニティ(住民公平性の確保)
  ・常会に代わる地域財源のつくりかた→新しい住民負担金
 ②高齢者見守り支え合い条例(北海道砂川市参考)
  ・高齢者の孤立化防止→見守り体制の確立(個人情報対策)
 ③健康づくりフィットネス支援(何らかの補助・支援制度)
  ・生活習慣病予防、運動習慣→移住のメニューにも
 ④婚活高萩創生委員会(コンパ)
  ・単なるお見合いパーティーではなくテーマをもって→参加しやすく
 ⑤学校給食グルメ戦略(有名調理師によるレシピで)
  ・給食の魅力づくり、食べ残し対策→移住メニューにも
 ⑥Uターン奨学金(市独自の奨学金設立)
  ・進学転出者の引き戻し→移住メニューにも
 ⑦森林資源活用(木材・バイオマス資源活用)
  ・林業の復興、新しい産業の誘致→しごとづくり、雇用づくり
 ⑧生ゴミ資源化(北海道視察からバイオマスエネルギー活用)
  ・可燃ごみの7割が生ゴミで燃やすのはもったいない
 ⑨ふるさと納税インターネット決済(クレジット決済)
  ・より簡単な手続きで納税しやすく→返礼品は市内経済効果になる
 ⑩広報メディア戦略(高萩創生事業の成功には宣伝と周知が重要)
  ・FMフル活用→FMは市内だけじゃなく周辺近隣にも届く

2.行財政健全化について
 ①除草草刈りアルバイト(住環境守り隊新設)
  ・草刈り要員が足りていない→定年者、主婦、学生アルバイト
 ②入札制度
  ・入札差金の使い方が不明瞭→即刻財調に積み立て補正を
 ③適材適所職員人事
  ・行政業務の効率アップで市民サービスアップと経費削減


<登壇1回目>
 通告しています2項目13点について順次質問いたします。
 1項目目、高萩創生については10点になりますので、簡潔に要点を絞って質問していきたいと思います。
 1点目、地域コミュニティについて、この問題はこれまでも何度も取り上げてきた問題ですが、常会が成り立たなくなっている状況で、共助を下支えする地域のつながりを何とか維持していくこととともに、常会費によってまかなわれている、各種寄付金や地域防犯灯の経費等の負担のあり方が課題になっています。いわゆる地域財源をどうやってつくるか、住民負担の公平性と任意性のバランスをどうするのか、この問題をクリアするには、私はふたつの方法が考えられます。
 ひとつは新しい住民負担金をつくる方法、例えば、いま全ての市民が登録しているゴミ集積所のグループを、新しい地域コミュニティとして考えるなら、ゴミ袋に地域財源を上乗せするというような方法が考えられます。
 もう一つは、すべて一般財源で充当する方法でしょう。
 このふたつの方法しか、公平性を担保する方法はないような気がします。 地域コミュニティについて、地域財源を確保することについて、見解を伺います。

 2点目、地域コミュニティに関わる問題ですが、高齢化が進んでいるいま、高齢者世帯の孤立化が社会問題になっています。これは常会などのコミュニティに加入していない人はなおさら孤立化が心配です。
 北海道砂川市ではこの問題への取り組みとして、平成24年に「砂川市高齢者いきいき支え合い条例」を制定し、高齢者の見守り体制を地域の支え合いによって構築しています。
 第1条の目的を読んでみます。
「第1条 この条例は、いきいき活動及び支え合い活動の推進を図るため、その基本理念並びに市、市民及び事業者の役割を明らかにするとともに、高齢者に係る情報の提供、提供された情報を取り扱う者の遵守すべき義務等を定めることにより、もって市民が生涯を通じて安心して心豊かにいきいき暮らすことの出来る地域社会の実現に寄与することを目的とする」
高齢者情報は個人情報ですので、行政が持っている高齢者情報は個人情報保護法によって守られていまして、高齢者の見守り支え合いを行政ではなく、地域が主体となってやろうとするとき、行政側としては地域にやってもらおうとするとき、この個人情報保護法が大きな壁になるわけです。その壁を乗り越えるための条例制定なんですね。
 高萩市でも高齢化は進み、現実に高齢者の孤立化の問題が課題になっていますし、市民の中でひとりでも見守りが必要な方が出たならば、見守り体制を構築するべきと思います。そのためにも高萩市でも「高齢者見守り支え合い条例」を制定するべきと考えますが見解を伺います。

 3点目、高萩創生は市民がいきいき暮らすまちづくりという視点と、社会保障費を少なくし、他の事業への予算を配分するため、市民が健康でいることがとても重要です。健康づくりは高齢者だけの問題ではありませんで、若いうちから心がけることが大切です。
 そういう意味で、なにか施策事業を考えるのですが、いまダイエットや筋トレなどを目的として、天候に左右されないフィットネスジムがブームになっています。そこで、高萩市として「健康づくりフィットネス支援」が出来ないでしょうか。
 生活習慣病予防、運動習慣づくり、これは将来の市の負担も軽減されるでしょうし、何より市民がいきいき健康で暮らせることになります。小さな支援、ご褒美みたいなものでもいいと思うのです。また、こういうちょっとしたことが、高萩に住んでみようかと思わせるメニューになるのではないかとと思いますが、見解を伺います。

 4点目、高萩創生において人口減少対策が不可欠ですが、その入り口になる「出会いの場」をつくる企画を、これまでも何度か実施していると思います。いわゆる婚活パーティーというものです。
 今回提案したいのは、この婚活パーティーが単なるお見合いパーティーではなく、パーティーに目的・志向を意味づけることによって、テーマを持たせることによって、参加者の志向が同じ方向を向きやすくなり、話もしやすくなり、理解し合い安くなるのではと思うんです。
 例えば、高萩創生をテーマに、自由に話し合える懇親会、俗に言うコンパのように気軽に参加しやすく、話題のテーマもあるので、話しやすくなると同時に、お互いの考え方もわかりやすくなるのではないかなと。そのコンパの名称も例えば「婚活高萩創生委員会」とか、なんかそれらしく名前をつけると、後ろめたさや下品感もなくなり、より前向きになれるような気がします。しかも、高萩創生について、考え話し合える機会になり、いい意見や提案が出るかもしれません。どうでしょう、見解を伺います。

 5点目、高萩で子育てしたいと思ってもらうための企画として、学校給食グルメ戦略を提案します。
 今でも高萩の給食はおいしいと言われておりますが、もっと話題性を高めて、高萩の給食を食べたい、高萩の学校に通わせたいと思ってもらえれば、これも高萩に移住するメニューになるような気がします。
 そのためにはやはり、ハンパではだめだと思いますので、超おいしい給食にすることがポイントです。週に一度とか月に二度とかではダメです。毎日おいしい給食、毎日超おいしい給食です。方法としては例えば、有名シェフにレシピをつくってもらうとか。ひとりではなくて、毎日違うシェフにして、飽きさせないこともポイントになりますね。
 給食についてよく聞く話は「素材の味を活かして、栄養のバランスを考えて」ということがあります。まぁまさにその通りですけど、どんなに栄養のバランスを考えても、残してしまったら、全く意味が無くなってしまいますし、一流の調理人は素材の味を活かす料理をすると思います。
 同じ食材でも超おいしい給食、高萩の給食は超おいしいぞと内外に言わしめたい。いいと思いませんか。見解を伺います。

 6点目、高萩の人口減少の要因のひとつに、進学等で転出した子どもたちが、就職時に戻ってこないという問題があります。その対策として、市独自のUターン奨学金制度を設けてはどうでしょうか。奨学金返済支援ではなくて、はじめから奨学金として給付するものです。
 特に農林業へのUターンを特化することも、高萩の戦略として独自色を出せると思います。これも高萩移住のメニューになり得ると思いますが、見解を伺います。

 7点目、高萩の大きな資源である森林資源、やはりこれを活かさないのは、まさに宝の持ち腐れだと思います。このことはもう何度も取り上げていますので、深くは言いませんが、林業の復興、新しい産業の誘致、これほど理に適った仕事づくり、雇用創出はないと思います。石破大臣も大注目のバイオマス産業です。いま行動を起こさなければ先を越されてしまいます。どうしますか。見解を伺います。

 8点目、生ゴミの資源化についてです。いわゆるバイオマスエネルギーとして活用するという取り組みです。堆肥化ではありません。電気をつくるエネルギー化です。
 このバイオマス発電については、私はもう14年前に一般質問で取り上げていますし、何度も提案してきましたが、ゴミ処理との関係から、なかなか受け入れてもらえない、何か既得権の壁みたいなものを感じる案件でもあります。
 また、これまでもゴミ処理について、可燃ごみのうち、重量比で7割が生ゴミなので、生ゴミの自家処理や資源化で、ゴミ処理経費は格段に削減できると提言してきました。
 先日、文教厚生委員会の行政視察で、この生ゴミの資源化の取り組みとして、北海道恵庭市と砂川市に行ってきました。北海道ではそのふたつの自治体以外でも、生ゴミの資源化に取り組んでいる先進地でもあります。
 結論から言いますと、生ゴミの資源化は、やる気があれば出来ます。問題は分別収集方法だけですね。つまり市民がいかに協力してくれるかということです。

 恵庭市、砂川市両市とも、最終的エネルギー化は、下水処理施設に混入し、バイオガス化してガスタービンによる発電という方法です。
 ポイントは下水処理施設に混入するための前処理といえる工程なんですが、これは設備をつくればいいわけで、その技術も十分進化していると確認でき、有効格安な処理施設であります。
 そして、これは目から鱗のことを学んできました。砂川市の施設の職員の個人的意見でしたが、「下水道施設が配管を含めて進んでいるのであれば、生ゴミを各家庭で、ディスポーザーなどで細かく粉砕し、下水として流すようにすれば、生ゴミの収集運搬費も要らない」というものでした。
 これ、すごくないですか?高萩はほぼ全域下水道が敷設されていますし、出来そうな気がするんです。もし出来れば、生ゴミ処理費はほぼ要らなくなります。単純計算で年間1億4千万円の削減です。
 いま下水処理は日立高萩事務組合で処理していますんで、そこで受け入れてくれるかどうか、容量があるかどうかが問題ですが、もしだめなら、新たに高萩市単独で処理上をつくっても、十分できると思います。
 いま考えられているこれからのゴミ処理は、広域処理だと思いますが、なかなか進展がないし、この生ゴミ処理さえ可能なら、可燃ごみは1日4t~5tです。その程度の大きさの焼却炉をつくればいいわけで、これは高萩市単独処理が実現できると思います。検討の価値大いにありと思いませんか。見解を伺います。

 9点目、ふるさと納税についてです。このふるさと納税については菊地議員がずっと前から取り組んできたことです。今では全国的に競うように実施されていますが、高萩は一歩遅れているように思います。
 今回私はその補足として、より簡単に納税できるように、より充実した中身になるように、インターネット決済、クレジット決済ができるようにシステムを導入するよう要望するものです。
 さらに、これから導入されるマイナンバー制度により、納税から控除まで簡単に自動的にできるようなシステムが可能だと思います。返礼品の充実とともに、手続き簡単なふるさと納税で、新たな財源と地域経済活性化のためにも実現したいものです。見解を伺います。

 10点目、高萩創生の成否の決め手は、最終的には広報戦略だと思います。
 広報内容と広報手段としっかり検討していただきたい思います。いわゆる広報メディア戦略であります。
 広報メディアはペーパー、ラジオ、テレビ、インターネットなどいろいろありますが、例えば日立市には、民間のケーブルテレビやFMがありますが、そのケーブルテレビに行政広報経費として、放送委託料、年間約4,300万円以上かけています。幸い高萩にはコミュニティFMがあります。これを有効に活用しない手はありません。FMは電波状況によりますが、市内だけではなく周辺地域まで飛んでいきます。高萩FMは日立の小木津ぐらいから北茨城の磯原近くまで聞こえますので、高萩市民以外も聞くことができるので、高萩の宣伝になるはずです。ケーブルテレビは契約した人だけしか見られませんし、ペーパーは市内だけの広報になります。FMは聞きたい人が聞ける唯一のメディアであります。これを活かせるかどうか大いに戦略を立ててほしいと思いますが、見解を伺います。



 次に2項目目の行財政健全化について質問いたします。
 1点目、除草草刈りについてですが、これまでもいろいろ提言してきました。ライフワークになりそうな予感がしているところです。
 この草刈り除草の問題は、本当に大きな問題だとあらためて感じています。
 公共施設の行政による除草も大変ですが、いま本当に大きな悩みになっているのが、市民の自宅や所有地の除草です。
 高齢化とともに自宅の庭の除草もできなくなっているのです。シルバー人材センターにお願いしようとしても、今頼んでもできるのは1月になるとかで、ぜんぜん間に合っていません。除草草刈り要員が、根本的に不足しているのです。
 ほんとにヤギの手も借りたいのであります。
 ヤギはヤギで今後も取り組んでいきたいと思っていますが、今回、提案したいのは、除草草刈りアルバイトNPOとして立ち上げ、例えば地域おこし協力隊のような「住環境守り隊」みたいな団体を支援する制度をつくれないでしょうか。
 その団体に、定年された方や夏休みの学生や主婦などに登録してもらい、除草草刈りの講習を受けてもらい、アルバイトとして活動してもらう。場合によっては市有地等の公共施設の除草草刈りも委託できるのではないでしょうか。見解を伺います。

 2点目、入札制度の問題ですが、予算に対して入札価格が安くなったときの入札差金の取り扱いが不明瞭だと思います。私は入札差金が出たら即刻補正を組んで、例えば予備費に充当するとか財政調整基金に積み立てるとか、財源の歳入調整をするとか明確明瞭にするべきだと思います。いずれにしても議会チェックができるようにするべきです。見解を伺います。

 3点目、市職員の適材適所配置によって行政業務の効率をを上げることによって、市民サービスが向上するとともに、行政経費の削減になると考えます。当然市長執行部もそんなことは当たり前のこととして考えているとは思いますが、現状の取り組みと認識を伺います。
 一回目の質問は以上です。