平成26年3月議会一般質問

1.復興について
 @高萩市復興ビジョン
  →新市長のビジョンを聞く
 A山間地域の活性化ビジョン
 B遊休市有地の活用
 C放射性指定廃棄物処分場と東海第2原発の対応

2.健康づくりについて(健康日本21(第二次)の推進)
  →アクションプランの策定
 @市計画の現状と今後の展開、取り組み
 A健康増進・予防講座とサークル展開→意識向上と始めやすさ、きっかけづくり
 B市職員の健康増進プログラムの導入(準義務化)
  →職員の不健康による業務不利益はかなり大きいこと、職員自身の活力増になる
 Cがん教育の推進
  →文科省モデル事業、14年度は全国12カ所(公明新聞3月1日、1面掲載)


3.猛暑対策について(6月議会では遅いので)
 @地域公民館・集会所の猛暑対策

<登壇1回目>
 10番、今川です。始めに小田木市長、就任おめでとうございます。高萩市の未来に向け、市勢発展のため力を尽くしていただくことを切に願うものであります。私も一議員として使命を果たす覚悟でありますので、よろしくお願いいたします。
 今定例会は小田木市長にとっては高萩市議会としての初議会になるわけですが、初日の施政方針にもありましたように、十分な経験と知識をお持ちと存じておりますので、この一般質問では、私の思いも含めて遠慮なくぶつけていきたいと思っています。
 今回は大きく3項目について質問いたします。
 それでは1項目目の復興について質問いたします。このテーマは私の公約に掲げたメインテーマでして、毎回質問を重ねて来ていますし、これからも取り上げていきたいと思っております。
 そういうことで、復興についての1点目は、小田木新市長の高萩市の復興ビジョンを伺いたいと思います。
 私が考えている高萩市の復興とは、震災からの復旧復興だけではなく、市民が負のイメージを持っている問題、つまり財政の問題や働く場所がない雇用の問題や、福祉や教育環境など、高萩市は何にもないなという悪いイメージから、高萩に住みたいと思われるまちにしてゆくことを、高萩市の復興と言えると考えています。ですから、市長の復興ビジョンによって、その力強い明確なイメージを発信することが、市民に活気を与え、定住民を維持増加するものと思います。そういうビジョンを期待してますが、お聞かせ下さい。

 2点目は、山間地域の活性化の問題ですが、これは高萩市の8割を占める山間地域をどういう価値観で捉えていくかという問題だと思います。
 これは市長や行政側が山間地域に求める価値観と、山間地域に居住している住民の「生活の場」としての価値観と、如何に融合できるのかという問題でもあります。
 山間地域で特に、人口が一番多い君田地域は本当に大きな課題だと思います。ご存じの通り君田は林業で栄えていた地域で、昭和35年当時は上君田、下君田合わせて266世帯1377人の人口がありました。現在は132世帯309人まで減っています。これは高萩市の平均人口減少率マイナス16.5%を大きく上回りマイナス77.5%、1/4になってしまった象徴的な過疎地域になっています。
 旧高岡地区を見ますと、横川は小山ダム関係で移転もありましたが、観光などの振興策に繋がる状況もあります。
 大能は国道461号線沿いで整備され、花貫渓谷から花貫物産センターによりそれなりの振興策になっていると思います。
 中戸川は昨年にボーイスカウト日本連盟の誘致が整い、今後の展開が期待されるところであります。
 こう見るとやはり君田地域が取り残されている感が拭えない気がします。
 また、山間地域の活性化や振興策以前の現状抱えている問題として、飲料水や生活用水等の水の安定的確保があります。現在は井戸水や沢水で賄っていますが、水質や水量の不安を抱えたままです。それから有害鳥獣による農作物被害は実害とともに、やる気が削がれてしまう大きな問題だと思います。こうしたことを踏まえてまずビジョンをお持ちでしたら、お聞かせ下さい。

 3点目は、遊休市有地の活用についてです。この問題は前にも何回か質問して提案もしています。私の最も言いたいのは、遊んでいる土地がもったいないということだけじゃなく、その管理費にお金をかけてマイナスの負担になっているのが問題だということです。ちなみにグリーンタウンてつな遊休地と協同病院跡地の年間管理費はいくらかかっているかお知らせ下さい。
 市の財産は市民の財産であるという大前提から、お金をかけずに如何に市民の役に立てられるかとの、最善策を講じることが政治というものではないでしょうか。
 私はこういう思いの元に、これまでグリーンタウンてつなの防災運動公園や、市民出資型ソーラー発電所や、市民に無料開放して草刈り等の管理は市民にやってもらうことなど、提案してきたわけですが、小田木市長はどういう風に考えるのか所見を伺います。

 4点目は、放射性指定廃棄物最終処分場の問題について、と、東海原発から30q圏内である高萩市の対応について伺います。
 放射性指定廃棄物最終処分場の問題は、知っての通り、前市長は現状現場適正補完を強く主張していました。県内1カ所に絞って建設することは、必ず地元住民の反対運動が起き、悲惨な結果を招くことになると予想されるからだと、確固たる思いがありました。小田木市長はどうでしょうか。真意とスタンスを伺います。
 また、東海原発の再稼働や廃炉に関する問題については、先週の原電の動きでは、再稼働に向け、原発の安全性を確認する国の安全審査を申請する前に、その内容を説明するなどとした覚書を、立地自治体の東海村だけでなく周辺の自治体を含む11の市町村と交わしました。高萩市は原発から30q圏内にもかかわらず、この周辺自治体には入っていません。30q圏内で入っていないのは、高萩市の他、鉾田市、常陸大宮市、大子町の四つですが、即刻、鉾田市と常陸大宮市は原電に対し、覚書の要望を出しました。高萩市はどうしますか?一応付け加えておきますが、高萩市は平成24年第2回定例会で、「東海第2原発の廃炉を求める意見書」を決議しています。これは再稼働は鼻から認めないということなので、再稼働のための安全審査の説明などはあり得ないという立場になっています。ですから覚書の締結や事前説明の要望は的外れだと思います。
 しかし、原電が再稼働をしようとするならば、30q圏内の高萩市に対しても、こちらが要望していなくても、理解を得ようとする努力はあって然るべきであります。小田木市長、どうしますか?見解を伺います。


 次に2項目目の健康づくりについて質問します。
 このことについてもこれまで質問を重ねてきましたので、まず市の計画の現状と今後の取り組みを伺います。


 次に3項目目の猛暑対策について質問いたします。
 今問題も毎年6月議会で質問を重ねてきました。そしてそのたびに市ではいろいろと対応してくれたのは十分理解しておりますが、6月議会では時間的余裕がなく、ばたばたしていたかもしれないと、私も反省しておりまして、今回質問することにしたわけです。実は昨年は大変な猛暑となり、その熱さを忘れないうちに、次年度の猛暑対策を考えるべきとの思いで、9月議会で地球温暖化対策と猛暑対策について質問を行っています。そのとき特に猛暑対策が進んでいない、各地域の公民館や集会所、生活改善センターの対策を伺ったところ、執行部答弁では、まずはできることから始めるということで、グリーンカーテンを設置してゆくとのことでした。とりあえず準備状況をお聞かせ下さい。 1回目は以上です。




<登壇2回目>

 再度質問いたします。
 1項目目の復興について、1点目の小田木市長の復興ビジョンをお聞きしました。
 まさにこれから取り組んでいくことであるならば、しっかり計画を立てる必要があると思いますが、どのように考えているのかお聞かせ下さい。

 2点目の山間地域の活性化についてです。
 市長が山間地域を何とかしたいと思うのであれば、仰る通りこれからもっともっと地域住民と対話を重ね、とりあえず毎月1回は懇談会などを開いて、住民の思いをどんどん聞いてみたらいいと思います。その中で新しい価値観を創り出していければと思います。
 釈迦に説法ですが、対話で大事なのは希望に向かう対話であること、つまり、前向きな明るい内容が望ましいものです。そこで活性化策、振興策のアイディアとして何点か提案してみます。
 ひとつは新しい産業の創出として、川魚の養殖、山菜農園、間伐材ログハウス、こうしたものを活かしての滞在型別荘や体験ツアーなどはどうでしょうか。
 もうひとつは山間地という人里離れた地域を逆に活かして、食べ物からエネルギーまで、自給自足生活を実現できる新しいライフスタイルを提案し、田舎暮らしをしたがっている人のニーズの受け皿をつくるというのはどうでしょうか。まずは対話のきっかけになればいいなと思いますが、所感をお聞かせ下さい。

 3点目の遊休市有地の活用についてです。計画策定をコンサルタントに依頼していると思いますが、今後どういう形で議会に示されるのかお知らせ下さい。

 4点目の放射性指定廃棄物最終処分場の問題と東海原発の問題です。
 最終処分場の問題については、市民を守るために絶対妥協しないでほしいと言っておきたいと思います。
 東海原発の問題ですが、覚書の問題が報道された時に、高萩市はレスポンスを敏感に発しなければいけないと思います。即刻抗議文を叩きつけるべきではなかったでしょうか。今後も踏まえて対応について見解を伺います。


 次に2項目目の健康づくりについて再度伺います。
 今市の計画の現状と今後の取り組みについて説明がありました。これまで以上に予防という観点で積極的に取り組もうとしていると評価したいと思います。今回私はさらに健康づくりと予防を推進するために、3点提案したいと思います。

 1点目は、健康づくりのための運動を、どうしてもおっくうがったり、二の足を踏んだり、なかなか始められない人はたぶんとても多いと思います。なので、意識を高めることと、始めやすさやきっかけづくりがポイントで、ここに手を打つことで健康づくりは格段に推進できるように思います。そこで提案したいのは、意識を高めるためには、ことあるごとに健康づくりの話を挿入することや、健康づくりと予防推進で医療費や健康保険税の軽減に繋がることを強くアピールすることも有効かと思います。
 それから、始めやすさ、きっかけづくりとしては、たとえば公民館活動でいろいろグループがありますが、集まって始まる時にラジオ体操をしてもらうようにするとか、つどいの広場に集まってくる親子には運動と健康づくりの話を取り入れ、幼い時から運動することに楽しみを感じられるようにしてみるとか、あらゆる場面で健康づくりに繋がるアクションが考えられると思います。

 2点目は、市職員の健康を思って、職員のための健康増進プログラムを導入してはどうか。職員が健康を害し、療養が必要となれば、本人の落胆は元より、行政業務においても大きな不利益になります。また、職員の健康づくりの姿は市民への手本となります。民間会社では社員の健康管理や健康づくりは今もっとも注目されている分野です。せっかく人材が育っても、病気になってしまったら大きな不利益になるからです。役所も同じだと思います。どうでしょうか。健康増進プログラムを導入し、職員の健康づくりを努力義務化できないでしょうか。

 3点目は、今やふたりにひとりががんになる時代と言われています。こうした時代背景の元、がんに関する知識が足りていないという問題が認識されてきました。このことは大人だけの問題ではありません。たとえばがんになってしまった親を持つ子どもにとっても、がんに対する知識を得ることで、乗り越えていけるとも考えられます。そこで紹介したいのが「がん教育」です。この事業は文科省が設置した「がん教育に関する検討委員会」が2月17日に「いのちの大切さを育む、がん教育」とする最終報告をまとめ、それを受けて文科省は来年度から全国に展開するとしています。
 茨城県は一歩出遅れている気がしますが、今後間違いなく推進されますので、市としては今から十分研究して、速やかに事業を展開できるようにしていただきたいと思います。
 群馬県では今年2月5日付けで事業をホームページで紹介していますので、それを読んでみます。
 「がんの予防には、健康的な生活習慣をおくること、がんで命を落とさないためにがん検診を受けて早期発見すること、が大切です。
県保健予防課では、がんのことについて小学生のうちから、どうしても知っておいて欲しいと考え、教育委員会健康体育課と協力し、がん教育リーフレット(小学校6年生向けのがん啓発及び親世代向けのがん検診啓発リーフレット)『そうだったのか!がんのこと。(A3版カラー両面印刷 2つ折り)』を作成し、県内各小学校への配布を開始しました。
 がん教育リーフレットをきっかけとし、小学校においてがん教育を実施し、子供のころからがんに関する正しい知識と生活習慣を身につけてもらうこと、併せて、子供から親に向けてがん検診の受診を呼びかけてもらうことを目指しています。」ということです。
 ここで大事なのは、がんというインパクトが強い病気をひいて、健康づくりの大切さを学ぶということだと思います。そういう意味でがん教育を取り入れ推進することで、子どもの時から健康づくりの意識づくりができ、その親も子どもから啓発されるのではないかと考えるものです。
 以上、健康づくりに関して3点提案しましたが、見解を伺います。


 次に3項目目の猛暑対策について伺います。
 各集会所のグリーンカーテンを設置する問題点は、誰が世話をするのかだと思います。はじめのネット貼りから種蒔き、毎日水やりをしなければならないし、けっこう大変だと思います。管理人に新たな負担とならないかとの懸念も起きますし、場所によっては無理な場所もあるかもしれません。それぞれの集会所の運営協議の中で検討していただくことから始めるのがいいかと思います。見解を伺います。