平成24年12月定例議会 一般質問

 私は通告いたしました3項目について質問いたします。
 1項目目は復興関連として放射性廃棄物処分場問題と防災無線等の情報伝達につい検証してみたいと思います。
 2項目目は財政健全化について現況や今後の考え方と取り組みについて伺いたいと思います。
 3項目目は毎年の恒例となりました来年度予算編成について伺いたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 それでは1項目目の復興について質問を進めます。
 高萩市の復興状況は、市民の理解と協力の下、ゆっくりではありますが着実に進んでいると認識しておりますが、未だ道半ばであります。
 この地道で懸命な努力を踏みにじる行為が、9月27日の国による放射性廃棄物処分場建設候補地選定の通告でした。
 このことを心情的に表しますと「震災被害の大きさから、本当に復興できるのだろうかと不安を抱えながら、なんとしても復興してゆくと自らを鼓舞しながら懸命にがんばり、1年半かかってやっと将来に光明が見えてきた、その矢先に、国によって放射性廃棄物処分場を建設するとの爆弾が落とされたという、誰も予想だにしなかった事態になったもの」です。
 9月議会で私は、高萩市はみんなでがんばって、これなら復興できるという意味の話をしましたが、9月議会の閉会直後に、その確信が根底から崩されてしまったのであります。
 このまま高萩市に最終処分場ができてしまったら、どうなってしまうか。処分場施設の安全性が証明されてない現状では、水源汚染の心配は消えません。またたとえ処分場施設が頑丈で放射能が漏れることがないとしても、「高萩市は放射能廃棄物のまち」とのレッテルが貼られます。これはそのまま風評被害に直結します。高萩産の農畜産物は売れなくなる。観光客は来なくなる。若い人は出て行ってしまう。残った人の負担は激増し、希望が消える。
 そして私が最も恐れるのは、高萩市出身というだけで、被曝扱いされ、蔑視される人権侵害問題であります。以前東海JCOの臨界事故のときの婚約破棄の話をしたことがありますが、そういう自分には何の落ち度もないのに、放射能廃棄物のまちの出身ということで、人生が狂ってしまうのです。
 これは、農産物が売れなくなったから補償しなさいみたいなわけにはいきません。お金では補償できない問題が起きるのであります。この人権問題は高萩市民の中から一人でも出してはならないのであります。
 最終処分場が造られたら、未来永久に存在することになります。つまり子々孫々その差別を受ける可能性が起きてしまうのです。
 ですから、今の状況の中では絶対に造らせてはならないのであります。

 9月27日以来、この問題について、多くの市民の方々からお話を聞いていますが、中には「どこかに造らなければならないし、国の土地だし、しょうがないんじゃないか」と言う方もいらっしゃいました。
 市民の中には表向きはもちろん建設反対ですが、もしかしたら内心しょうがないと思ってる方は、けっこういるのかも知れないと感じたわけです。 
 そこで本日は、この問題の本質に迫りたいと思います。

 まずこの問題の原因は何でしょうか?そうです。誰もが知ってる通り「昨年3.11の大震災による、福島第一原発の事故」が原因です。
 しかしまずここで疑念があります。この事故は本当にしょうがなかったのでしょうか?地震が起きたことは、これは人間ではどうしようもない自然の猛威ですからしょうがないと言えます。
 問題は人間が造った原発の構造とシステムであったし、災害時の人間が行う対応操作がどうだったのか。ここにあるわけです。

 平成24年7月5日、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会から、国会に提出された「報告書」によりますと、「被害を最小化できなかった最大の原因は「官邸及び規制当局を含めた危機管理体制が機能しなかったこと」、そして「緊急時対応において事業者の責任、政府の責任の境界が曖昧であったこと」にある。」としています。
 つまり地震が起きてからの国と東電の対応が悪かったということです。そしてあの爆発事故が起きてしまったのです。これがこの問題の原因です。
 さらに住民避難の指示も不明確で不十分で伝達しきれず、当時の政府の無能ぶりは致命的であり、福島現地の住民はもちろんのこと、高萩市の市民を含む国民の安全を託すのは無理であったことも明白になりました。このことは、国の国民に対する冒涜以外の何者でもありません。
 放射性廃棄物による汚染の責任は国と東電にあるのです。ただしかし東電が原発を推進してきたのは、国の指針や法律によるものでありますから、国の責任はより重大であると結論できます。今後の被害者への補償を考える上でも、国が第一義的責任者として対処しなければならないことは明明白白なのであります。

 原因の責任が国にあるのですから、事故によって汚染されたものの除染処理も国が責任を持って行うべきであります。私はご承知の通り、昨年当初からこのことを言い続けています。全部国の責任でやらせなさいと。
 市長を始め執行部もほんとにがんばってくれましたが、公共施設以外の民地については、個人の責任で除染を行うということになってしまい、ほんとに悔しくてなりません。
 高萩市は「平成二三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」において「汚染廃棄物対策地域」に指定されましたが、その国が指定した地域内であるのに、国が責任を持って除染を実施するのは、公共施設だけで、民地に関しては放置するということです。

 これはどういうことか、ある意味高萩市民は国に見捨てられたのです。このことが国の第二の冒涜です。それでも高萩市民は見捨てられてもなおがんばってきたのです。

 ところが9月27日、この問題です。最終処分場建設候補地に選定したという一方的な通告。茨城県内の全ての指定廃棄物を、高萩市一カ所に集めて廃棄貯蔵するということです。
 茨城県は多くの自治体で、高萩市と同じように放射線被害を被りました。同じ被害者です。同じように除染については住民は見捨てられたと思いますが、その上に高萩市は他の被害自治体の廃棄物を引き受けろとされたわけです。
 被害者の中から他の被害者を救うために犠牲になれというものです。私はあえて言いますが、高萩市はまさに生け贄に選ばれたのです。これが国の第三の冒涜です。

 国の責任でやらなければならないことを十分やらずに、国民を見捨て、さらには責任転嫁して、被害者を生け贄に差し出すという行為が、今回のこの問題の本質です。
 じゃあどうすればいいんだ?という人もいるでしょう。
 国は国民に対し誠心誠意で対策を進めなければならないのに、国は最初から最後まで責任から逃避し、対策を間違ってきたのであります。ですから国は高萩市を選定したことを白紙撤回して、根本的に考え直さなくてはならないのであります。当たり前のことです。

 ここで確認として伺いますが、9.27以来、高萩市民は白紙撤回を求め反対運動を展開し、すでに市民の意思を提起しています。その労力たるや大変なものです。お金も時間もかかっています。国の安易な浅はかな愚行が、我ら被害者である市民に大きな負担を強いているのであります。
 市長を始め議会も終始一貫して白紙撤回を要求していますが、そうした抗議行動に対して、その後の国の反応はどうなのかお知らせ下さい。
 もし国が相変わらず白紙にしないのであれば、これは国の第四の冒涜であります。絶対に許せない。
 高萩市は地震によって甚大な被害を受けた被災地です。従来より電源立地地域交付金を受けてもいません。100%被害者なのであります。その被害者にさらなる負担を押しつけるなんて、とても国の仕業とは思えません。悪魔の仕業です。

 そしてさらに、この国の愚行は、悲しいことに市民の間に余計な疑念を抱かせることになっています。この際、はっきりさせたほうがいいと思われることについて、市長の真意を示していただきたいと思います。
 市長は9.27、まだ誰もこの問題を知らずにいたとき、国から提示された瞬間に断固反対の意志を表明してくれました。市民を守るために立ちはだかってくれました。遅ればせながら我々も署名運動を展開し立ち上がりました。そうした中で市民から出てきた疑念ですので、市長、くだらないと思わずに、ご理解の上お答えいただきたいと思います。

 6点あります。
 1点目は、最終処分場建設と復興交付金の関係があるのではないか。つまりいろいろな復興交付金を受けているのは、処分場建設が前提条件になっているのではという疑念です。
 2点目は、市庁舎建設費と交換条件になっているとの疑念です。
 3点目は、橋本県知事との関係で、草間市長は積極的支援をしてないので、売られたのではないかとの疑念です。
 4点目は、市長は国や東電から賄賂を受けてるのではないかとの疑念です。
 5点目は、処分場建設候補地の場所で、山林の間伐が行われていることに、建設するための工事がもう始まっているのではないかとの疑念です。
 6点目は、最近、市の行事などに自衛隊との絡みが増えているし、市長と国との関係が密接になってきているのではないかとの疑念です。
 以上6点、真意の明快なる答弁をお願いします。


 復興に関して2点目です。防災関連として防災情報の伝達について検証していきたいと思います。
 このことは高萩市の防災計画の上でも大きな課題となっています。3.11以降、議論と検討を重ねてきています。その対策として防災無線を設置し、拡充しようとしているところです。 

 先日、7日に久しぶりに津波警報が出ました。情報伝達の検証としてとても参考になりましたので、7日の状況を踏まえながら話を進めたいと思います。
 7日の地震のとき、まずいち早く情報が入ったのは、携帯電話のエリアメールです。久しぶりに鳴りましたが、やっぱり心地いいものではありません。
 その後数秒後に地震が起こり、その約1分後に、市の防災行政無線のサイレンが鳴り放送が流れました。私は自宅にいましたが、残念ながらその放送は聞き取れませんでした。すぐさまラジオをつけ高萩防災FMを聞いてみましたが、もともとうちは受信状況が良くありませんので、何を言っているのかわかりませんでした。
 今回は停電にはならなかったのでテレビが見れましたから、どういう地震かは伝わってきましたので、パニックにならずに対処できたものと思います。
 その後、津波注意報が出ましたので、私は自動車のラジオで高萩災害FMを聴きながら市の対策本部に向かいました。その後防災無線の放送はなくなり、情報は災害FMのみとなりました。
 この一連の流れに、防災情報の最善の方法を見たように思います。

 時系列で整理してみます。
 地震発生直前に携帯電話のエリアメールで緊急地震速報で、地震が起きることを知らせてくれたので、短時間ではあるが身の安全の確保や火の始末ができた。
 地震発生と同時ぐらいに市の防災行政無線が起動し、サイレンと放送が流れたが、放送内容は聞き取れなかった。
 そのとき高萩災害FMも災害放送を開始し、津波注意報の内容を放送していた。
 数分後防災無線は鳴り止み、災害情報はFM放送のみとなった。
 その後、市のメール配信サービスメルたかによって、携帯電話に災害情報のメールが入ってきた。
 災害FMはその後も随時情報を加えながら放送している。
 インターネットのツイッターによって災害情報も発信していた。
 これが7日の市の災害情報の流れでした。

 7日の地震は夕方5時過ぎ、市民はそれぞれいろんな状況にいました。家で炊事をしてる人。通勤通学途中で電車に乗っていた人。自動車を運転していた人。散歩をしていた人。などなど。
 そういう事を考えますと、その場面場面、状況によって情報伝達手段や方法を対応させる必要があることがわかります。
 地震などの災害が起きる瞬間には、
 家の中にいるときは防災無線個別受信機、
 電車に乗っているときは携帯電話、
 自動車に乗っているときはラジオ、
 買い物や散歩をしてるときは防災無線や携帯電話からの警報が必要です。

 次の段階の今自分がいる場所からの避難情報や移動中の情報は、地元の災害FMラジオが適しています。
 そしてその後の緊急以外の災害情報は災害FMラジオ、インターネット、携帯メールによって情報を文字で発信することで聞き間違いがなく、後から確認もできるので大事なツールとして必要でしょう。
 防災無線の役割は緊急時がメインになります。

 ここで防災行政無線個別受信機とFMラジオについて考えてみたいと思います。
 まず個別受信機の仕組みですが、電源を入れてなくても緊急時には自動で電源が入り、緊急放送が流れますので、家の中にいるときに大変有効です。
 議会の震災復興等対策特別委員会でもその有効性を認め、執行部に対して設置を進める提言を出したところです。
 ただし、たとえラジオ付きの個別受信機でも万能ではありません。たとえば、個別受信機なら全世帯受信が可能と思われがちですが、放送電波はFM電波なので、平地ならともかく、高萩のように山が多いまちでは受信できない場所がそうとう出てきます。その対策として中継局を造ったり、個別のアンテナを造ったりしなければなりません。その費用もバカになりません。また、防災無線は緊急時に働くもので、その後の避難情報や災害情報の伝達には向きません。災害FMの代用にはならないのです。地元の情報は地元に放送局がなければ伝達できませんので、ラジオ付き防災無線個別受信機だけでは万全とは行かないのです。
 防災無線の弱点の一つに、放送内容を間違って聞いてしまう恐れがあるということもありますので、このことも大事な課題だと思います。

 個別受信機を含む防災行政無線には、緊急情報伝達手段として大変有効であることは間違いないことですが、弱点もある事を理解しておかなければなりません。
 伺いますが、今私が説明したことにおかしいところはありますか?あれば遠慮なく指摘して下さい。また、個別受信機を全世帯設置するためにどれくらいの費用がかかるか試算してあれば教えて下さい。国の補助関係も試算に入れてみてください。

 とにかく個別受信機の神話的期待に翻弄されることなく、災害情報伝達計画を立てることが行政の使命であると思います。
 このような観点で話を進めます。
 津波浸水地域に対する、緊急情報伝達手段は絶対的命題として取り組まなくてはなりません。そしてそれだけでは災害情報としては不十分だと言うことです。
 防災無線の役割は先ほど言った通り緊急時の情報伝達手段です。その後の情報伝達手段が必ず必要になってきます。
 その手段としてFM放送はとても有効です。7日の地震でその効果は証明されました。聞かなかった人にはわからないと思いますが、相当数の人が聞いたと思いますし、聞いた人はFMの必要性を実感したと思います。ただし、これも現状では全世帯が受信可能ではありません。ですのでより受信範囲を拡張するために何らかの対策を講じる必要があると考えます。これは、来年度からコミュニティFMに移行して行く上でも、はずせないことです。このへんの対策の考えはありますか?

 さて今議会でも補正予算が組まれ、一般質問でも何人かの議員が取り上げますが、何かと話題になる、賛否両論絡み合う、おそらく草間市長肝いりのコミュニティFMについてですが、運用が始まれば以前から言われてるように、災害時には災害FMとして活用できると認識していますが、そういう考えでいいですか?
 災害時ではない平時においては、コミュニティFMとして地元の情報や行政情報を放送する予定のようです。
 災害時に災害FMが必要だということになれば、その設備は平時に活用することが効率的です。使い方次第で地域活性化の情報源として大変期待できます。
 ラジオは何かをしながら聞くことができますので、聞くほうも手を止めることなく気軽に聞けます。また、地元のほんとにローカルな情報を聞けますので、親しみが湧くと思われます。

 話はちょっとずれますが、私の自宅は秋山中学校のすぐ近くにあります。秋山中学校では毎朝7時48分になると校内放送で、「高萩市民の歌」を流します。毎日です。以前は2回連続でかけていましたが、最近は1回になりました。そのお陰で私も高萩市民の歌をすらすら歌えるようになりました。
 このほんとにローカルなものというのは、郷土愛に欠かせないと感じます。
 現在政治の流れは「地方分権」から「地域主権」に動いています。地域主権で大事なことは郷土愛だと思います。その意味でもローカル番組とか情報はなくてはならないものだと思います。

 また、ラジオからの地元情報はまさに生情報で、タイムラグがありません。生きた情報です。このこともとても大事なポイントです。
 それからラジオの聴取率と費用対効果が論点になると考えてる方もいますので、言及したいと思いますが、この点は例えば聴取率が悪い数字ならばその後のやり方次第で改善できるものではないでしょうか?改善しない前提の論議は不毛です。成り立ちません。それから、ラジオの聴取率については、災害時はとても高くなると思いますし、市民のメリットになる番組が放送されれば高くなると思います。

 いずれにしても災害時にはFM放送は大変有効であると証明されたことを我々は認識しなければなりません。

 話が長くなりましたのであらためて質問点をまとめて言います。
 1,防災行政無線個別受信機の利点と弱点、全世帯設置費用の試算
 2,FM放送受信可能範囲の拡張策、改善策
 3,コミュニティFMは災害時は災害FMとして活用できるのか
 3点お願いします。



 2項目目の財政健全化について伺います。
 草間市長は就任以来、市の財政健全化に尽力してきたものと評価しているところです。計画実施段階で多少強引な事もあったように思いますが、今に至れば、その成果は否定できるものではありません。そして市長が掲げた財政健全化計画も仕上げの段階に来ていると思いますが、まず現状の認識と今後の考えについて伺います。



 3項目目の来年度の予算編成について伺います。
 この質問は毎年恒例の質問ですので、答弁の準備も万全と思いますが、

 1点目は、予算編成の考え方と方向性について、特に高萩市は未だ復興道半ばであり、優先課題もあると思いますので、復興予算と従来予算と新規事業予算のバランスをどのように考えているのか、わかりやすくお知らせ下さい。

 2点目は、来年度に市民にとって期待感が湧く目玉施策事業があればお知らせ下さい。

 3点目は、これは要望になりますが、震災による復旧復興工事は着々と進んでいますが、その一方で、従前からの課題になっている対策などが置き去りになっている感じがあります。具体的事項は挙げませんが、そうした不満感を解消していく必要があると思います。見解を伺います。





<登壇2回目>
 再度質問いたします。
 1項目目の復興についてです。放射性廃棄物処分場の話になりますと怒りがこみ上げて、どうしても感情的になってしまい、他の質問に差し支えますので、申し訳ありませんが他の質問の最後に話をしたいと思います。

 次の防災関連としての防災無線とFMについては、簡単に言えば、システムも役割も違うのであるから、適材適所、有効活用で最大効果を目指す。これに尽きます。個別受信機も場所によっては必要であるし、FMもものすごく重要な役割を兼ねるものです。

 市長はかねてより、防災情報は多重の方法を用いて、情報伝達に果たすべきであると言われております。全くその通りです。7日の地震で証明されました。
 そしてさらに検討できるとすれば、なるべくなら、できるだけ経費をかけないように、または、その設備が災害時だけではなく、平常時に活用できることなど、最大限のメリットを求め、目指すべきだと思います。ベストチョイスこそ市民にとって最大のメリットであります。
 防災無線、FM放送、携帯メール、インターネット、広報誌、広報車などと、もうひとつ、近隣同士の助け合いで、情報を共有することまで含めて、効率よく組み合わせることが大事だと思います。
 7日の地震の震源は宮城県沖でした。茨城県沖を震源とする地震は何時起きてもおかしくない状況が続いています。時間的猶予はありません。こうしたことを踏まえて、防災情報伝達計画について、決意ならびに所見を伺います。 



 次に2項目目の財政健全化についてです。先ほど執行部から現状とこれからの考え方の説明がありました。市の経営戦略としての考え方だと思います。まぁ私が言うのも釈迦に説法だと思いますが、最善の経営をして下さい。すなわち、経営陣は、出資者である市民に利益を還元し納得してもらえるように、そしてお客様である市民に住んでいて良かったと喜んでもらえるように、取り組んでほしいと願っています。
 さてこの財政健全化について、私は市民負担の公平性も欠かせない視点であると思っています。受益者負担の見直しも進めてきていますので、市民負担の公平性も是正されてきました。
 今回私はまだ手を入れてない部分として、防犯灯などの街路照明灯も考えなくてはならないと思います。
 現在防犯灯は市で管理するものと、常会等の地域で管理しているものがあります。問題は地域管理の方ですが、その管理費は常会費等で賄われていると思います。以前にも地域コミュニティの問題として取り上げていますが、常会に入っている人と入ってない人とに、公益を得ながら負担に不公平がある問題です。
 このことを考えると、やはり防犯灯などの街路照明は全て市で管理するべきではないかと思います。
 そこで問題になるのが、その経費の増大なのですが、これはLED照明器具のリース事業化することで、現実的になると思われます。

 現在高萩市に設置してある蛍光灯式防犯灯の数は、市の所有分が89基、地域所有分が約2480基、合計2569基あります。その電気代はおおよそ年額550万円ぐらいでしょうか。蛍光管の交換などの経費もかかります。それをすべてリースによってLEDに交換すると、電気料は約3分の1になり、蛍光管の交換などの経費はなくなります。
 先進事例としては、県内では取手市、千葉県では茂原市がすでに事業化していますが、リース期間はLEDの標準寿命である10年としています。
 この10年間の比較ですが、電気料で見ると、蛍光灯式が10年で5500万円になります。LEDにすると約2500万円になり3000万円のマイナス。
 蛍光管交換経費が10年で3回ぐらい交換すると1灯に付き10年で約10000円かかりますので、合計2500万円のマイナスになります。管理にかかる人件費を含めなくても、合計5500万円の経費削減になります。
 単純概算なのでより細かな試算をするとメリットデメリットわかると思いますので、これは検討する価値があると思います。市民負担の公平性を基軸とした発想ですが、財政メリットに繋がるかも知れません。見解を伺います。

 財政健全化でもうひとつ、これも以前から言ってきました、市有地の遊休地を市民に無償で利用させて、代わりに草刈りなどの管理をやってもらうことで、市の管理経費を浮かせましょうという提案です。
 たとえばいまは、赤浜工業団地のTK2も使えなくなり、今度工業高校も使えなくなります。利用していた市内の少年団などがだんだん行き場がなくなってきています。そういうグラウンドの要望が出ています。
 その対応として例えば現在利用目的のはっきりしていない、さくら宇宙公園の奥の部分や、いつ売れるわからないグリーンタウン手綱住宅団地の市営住宅手前の部分、協同病院跡地を対象に検討してみてはと思いますが、見解を伺います。



 3項目目の来年度予算編成については、
 いずれにしても市民から不満がおきないようにバランス良く考えることが重要と思いますので、よろしくお願いします。具体的事項については近々予算要望をする予定ですので、そのときに提示したいと思います。



 さて放射性廃棄物処分場問題についてです。1回目の話でこの問題は、国が根本的に間違っていることを示しました。だから白紙撤回にしなければならないと。 さらに悪行の上塗りなのは、善良な市民に大きな負担をかけていることです。国がしっかり責任を持って対策を進めたならば、こんなに多くの市民が、大事な時間をかけ、お金を使い、余計な労力を使わずに済んだのです。失ったそのエネルギーはその分復興や家族のために有効に活かされたのです。これは誰が補償してくれるのか。もうすでに使われたものは取り戻せないのです。国がそうさせたのだ。国というのは環境省官僚じゃありません。民主党政権です。国が国がと言いますがその国とは時の政権です。民主党です。高萩市に最終処分場建設を決めたのです。民主党が高萩市民を見捨て、生け贄に差し出したのです。市内の民主党支持者も生け贄にされたのです。あまりにもひどすぎる。その上にまだ市民に反対運動を続けさせ負担を強いるつもりか。

 私は起きてしまった事故にょって放射能汚染が広がった事実は、現実的問題であるので、除染や放射性廃棄物の処理はやらなければならないと思っています。 問題は責任者である国の進め方です。
 どうしても最終処分場を造る必要があるなら、まず、絶対安全と確信できる施設にしなければなりません。処分場をどこに造ろうとも、絶対安全でなくちゃならんのです。だから、まず場所とかの前に、処分場の施設の設計図を公開して、内外のチェックを受けるべきです。
 それで安全性が認められれば、その安全性は国民全体の共有認識となります。「どこに造っても安全だ」という認識です。それから場所の選定を行えばいいのです。これはほんとに重要なポイントだと思います。
 それと今回の汚染地域となった住民の人権保護のための法律を整備しなければなりません。人間って言うのは悲しいかな、最終処分施設が安全だとわかっていても、近くに住んでいるというだけで、気分的に避けてしまう事がないとは言えません。これはエスカレートすれば人権問題になります。先ほど1999年に起きた東海のJCOの臨界事故の時の例を取り上げましたが、この話は事故前に婚約していた相手から、被曝したんじゃないかと思われ、婚約解消された人がいたという話です。
 処分場付近に住む人がそういう偏見や差別、人権侵害を受けたらあまりにもひどい。子どもたちの将来にそんなことがあってはなりません。悲しすぎます。絶対に起こしてはならないのです。そのための法律をつくり、厳として住民を守らなければなりません。そういう環境整備をしっかり整えてから、場所を選定するべきなのです。
 市長、あらためてこの問題に対する決意をお聞きしたいと思います。





<登壇3回目>

 市長、10月4日に議長とともに、民主党と環境省に出向いて、白紙撤回を要求しましたね。そのとき民主党の大畠元大臣が同行したと報道されましたが、大畠氏の真意はどんなものだったのでしょうか?
 ただの渡りつけなのか、いっしょに白紙撤回を迫ったのか、どんな感じだったのですか?
 私はね大畠氏の行動は、ただの選挙目当てのパフォーマンスとしか思えませんね。だってそうでしょう。大臣までやった人ですから、民主党の中でも中枢の人でしょう。その人が「白紙にしろ」と言えば、白紙にならないはずがない。だからそうは言わないのですよ。それにこの選挙期間に入ってからのポスターの掲示は、尋常じゃない。小選挙区の候補者が掲示板以外にものすごい数のポスターを立てるなんて、選挙違反でしょう。これが大畠氏の化けの皮を剥いだ姿ですよ。節操も恥もない。そういう人間に我々高萩市民の気持ちはわかるはずがない。
 高萩市は茨城5区、大畠氏の選挙区内です。選挙区内の自治体を生け贄に差し出すことを、事前に知らないはずがないではありませんか。知っていて黙認したんですよ。そうとしか思えない。
 もしそうじゃなく高萩を助けたいというなら、国の政権与党民主党と闘うべきでしょう?しかし闘うどころか、選挙違反までして民主党候補として勝とうとしている。市民を騙し、市民を利用し、組合を食い物にする人間じゃないですか。市長も議長もそういう人間に頼ってはだめですよ。

 それから野田総理、民主党のポスターに決断と大きく掲げてありますが、高萩市に最終処分場を建設することも決断ですか?ふざけるな!

 この問題は例えば安保問題や成田空港問題や基地問題、ダム建設やゴミ処理場などの迷惑施設問題とは、全く次元が違う問題です。いわゆる公益のための施策事業ではありません。
 国の、民主党の失政の尻ぬぐいなだけであります。そんなあまりにもくだらないことのために、我ら市民が犠牲になる必要は全くない。この反対運動のためにこれまで使ったお金や労力に対し、民主党に対し損害賠償請求をするべきだと思います。
 市民の総意はすでに署名としてまとめて出してあります。これ以上市民に負担を強いてはいけません。市長や我々議員の有志が、この問題を理解する国会議員と連携して闘うべきです。闘うも何も、白紙にすれば済む問題です。白紙にしてちゃんとやり直せばいいだけです。