平成23年6月定例議会 一般質問

1,電力対策について
2,夏を乗り越えるために



 始めに、3月11日に起きた「東日本大震災」において、被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。また、発災当初から救済救援、復旧、復興に携わっていただいている方々に、心から敬意と感謝を申し上げます。
 いま、発災から3ヶ月が経とうとしています。我が市においても未だ復旧されていない状況があるとともに、復興計画をどのように進めるか非常に悩ましい課題になっているのも事実であります。
 また、現実の大震災を経験して、防災計画も根本から見直さなければならないことが明らかになり、市を挙げて取り組んでいる、当に真っ最中の現在です。
 また、この大震災によって引き起こされた「福島第一原子力発電所」の想定外の事故によって、放射能問題と今後の電力問題は避けられない問題になりました。
 その内容は、現状目の前にある電力不足の問題、原子力発電そのものの正否の問題、電気に頼ってきたライフスタイルや、産業のシステムなどの問題、将来の発電システム構築の問題、などなど、まさしくエネルギー革命を余儀なく迫られた状況になったのであります。
 この福島の原発事故は、日本だけではなく世界中の原発の認識を変えてしまうほど非常に大きな事故になってしまいました。
 この6月議会は「復興議会」と言われるように、一般質問においても、議案においても、そのほとんどが災害に関わる内容となっていると思います。
 私はその災害対策、防災計画、復旧復興計画と並んで、直近の課題になっている電力対策と、この電力不足の中で、夏をどう乗りきるかという点に絞って質問をいたします。

 それでは一項目目の電力対策について質問いたします。
 現在、目の前に迫っている夏場の避けられない電力対策問題について、政府は、5月13日に「夏期の電力需給対策」を発表しました。
 内容のポイントは、公的機関施設のほか、民間企業でも一般家庭でも、一律15%節電を目標とすることや、節電計画を立てることとしています。また、計画停電は実施しないことが原則ではあるが、実施もあり得るとなっています。
 そこで1点目は、まず、市としては電力不足に対して、どのように認識しているのか、電力不足に対する懸念や準備、心構え等を伺います。

 2点目、市当局として災害時や停電時の必要電力量を把握しておく必要があると思いますが、その内容について項目と必要電力量を伺います。またその必要電力量を確保するための対策をどのように考えていますか。例えばその方法は大きく2種類しかないと思われます。つまり、自家発電設備か蓄電設備を備えることです。考えを伺います。

 3点目、市行政の節電計画について、内容を伺います。また、市民への節電の周知啓蒙や市内企業の節電計画の把握について考えを伺います。


 二項目目、夏を乗り越えるためにと題して質問いたします。
 夏を乗りきるではなく、乗り越えるとした理由は、困難を何とか切り抜けるという感覚よりも、困難を乗り越えより向上していこうというポジティブさが望まれると思うからです。堪え凌ぐのではなく、より良くするためにとの気概が大きな効果をもたらすと信じて、明るく元気に進めたいと思っています。

 夏を乗り越えるためにはなんと言っても暑さ対策をどうするかが鍵となります。昨年の猛暑を思い返すと恐怖感すら覚えます。その暑い時期はすぐそこに、間もなくやってきます。さらに今夏は、電力不足や電気料の値上げ、市の財政健全化計画と地球温暖化防止計画も合わせて考えなくてはなりません。
 暑さ対策の考え方を昇華させていくと、暑さ対策がその効力により、得がたい効果をもたらすことがわかります。
 暑さ対策はそのまま快適な空間づくりとなり、生活や就労・学習環境を向上させ、結果効率が上がるだけではなく、ストレスを低減させ、さらに効率が上がるという、プラスの相乗効果が期待できます。
 そしてそのための方法として、エコロジー理念に則し、その手法を用いれば、暑さ対策は地球温暖化防止につながり、電力不足対策にもなり、結果的には光熱費経費削減になることから、エコの考え方こそベストの暑さ対策であると考えられます。
 具体的な暑さ対策とはどういうことがあるでしょう。いろいろ考えられます。日除けを設け、日陰を作り出すことや、風通しを良くする、水の気化熱を利用する、さらには体を直接冷やす工夫するなどなど、その対策はすでにかなり昔から先人達の知恵により取り組まれてきました。
 毎年今頃の時期には、夏の準備としていろんな取り組みが始まっていると思います。
 また、状況によってはエアコン使用が必要不可欠であっても、その電力を抑える工夫はできると思います。
 そこで市としては所管する学校等の公共施設はもちろんのこと、市民や企業への勧誘啓蒙も大切と思います。市ではどのように計画しているでしょうか。考え方と現況を伺います。



<登壇2回目>
 再度伺います。
 1項目目の電力対策について、2点目の自家発電の考え方として申し上げますが、停電状態になったときに非常時の臨時電源としての自家発電を設備することは、一般的な考え方であり、今度消防本部に設置する自家発電装置も、何らかの理由で停電したときの臨時的発電装置として備えるものであります。
 また、発電装置としては、その種類はいろいろあります。安定した電力供給を考えると、一般的に普及されているのは、ガソリンエンジン発電機やガスタービン発電機でしょう。最近では燃料消費と発電効率においてよりすぐれたものとして、燃料電池が注目されております。現在では一般家庭用の燃料電池も販売されております。
 緊急時の必要発電量を考慮しながら、発電コストも機種選択要件のポイントになるでしょう。
 ここでもう一歩進んで考えますと、この緊急時非常時にのみ発電するということは、裏を返せば、平常時には使用しないものであり、停電が起きず、何もなければ必要もない設備となります。ムダだと言っているのでなく、非常時に備えることは安心安全を担保する大事な投資であることは言うまでもありません。
 しかしもし、自家発電装置を燃料電池を併用する自然エネルギー発電装置にするならば、その設備は、非常時だけではなく、平常時、つまり毎日発電し、その電気を利用すれば、自ずと電力経費削減となり、やがては投資を少しでも回収できるのではないでしょうか。
 また、非常時の電力供給設備として、発電装置ではなく蓄電装置でもまかなえるかもしれません。どうでしょうか。一考の価値はあると思いますが見解を伺います。


 次に2項目目の夏を乗り越えるための暑さ対策について、先ほど執行部からるる説明がありました。おそらく十分な対策に向けいろいろ苦慮しているのかなとお察ししますが、先ほども言いましたように、暑さを我慢して何とか切り抜けるという考えではなくて、昔ながらの先人の知恵に学びながら、その効果を実感しながら、夏を楽しんじゃおうというぐらいの楽観的取り組みがいいと思うのです。
 昔ながらの暑さ対策とはどういうものか例を挙げてみます。

1.日除け  @庇
        Aルーバー
        Bすだれ、よしず
        C緑のカーテン、樹木  生きた植物の力は侮れません。

2.風通し  @風の通り道を考えて
        A扇風機、うちわ
        B部屋の中の空気を循環させる  風は体感温度を左右します

3.水の気化熱 @打ち水、水まき
          A携帯用霧吹きやミストシャワー
          B濡れタオル、直接衣服を濡らす  効果絶大です。

4.体を冷やす @水風呂、シャワー
          A冷たいものを飲食  応急的措置とも言えます。

 こうしたことを学校などでは子ども達といっしょに、実験しながら取り組めるとも思えますし、発想と工夫によってお金をかけずにできることもあるでしょう。 また、市民の発想や工夫や実施例を持ち寄り、情報交換会を催し、その情報を広く発信するため、週報の発行や、常時展示する場所を設営するのも大事ではないかと思います。
 夏はもうすぐやってきます。今すぐ取り組まないと間に合いません。
 見解を伺います。