平成20年9月議会一般質問

1,「3ゼロ社会」について
2,市営住宅について



 こんにちは。公明党の今川でございます。
 はじめに、高萩市に住んでいるある市民のかたを紹介したいと思います。仮にAさんといたしますが、Aさんの家族構成は、76歳の母親と、奥さんと、ふたりの子どもを持つ5人家族。

●Aさんは環境問題を考えています。そして地球温暖化対策になるならと、
・7年前からマイバックを使用しています。
・7個の白熱灯を電球型蛍光灯に交換したと。
・エコドライブを心がけ、なるべく自転車を使うようにしているとのこと。
・夏場は日よけ(植栽、よしず、緑のカーテン)を工夫し、エアコンは極力使わないようにし、省エネ製品を好み、電気、ガス、水道、燃料の節約など、省エネ生活をしています。

●またAさんはゴミ処理を考えています。市のゴミ処理経費が削減されるならと、
・分別リサイクルは当たり前。
・生ゴミは自分で自家処理。可燃ゴミは2週間に1回30g袋一つだけだそうです。

●そしてまたAさんは財政問題を考えています。
 市が抱える借金は、自分の親が子どもである自分に借金を残したことと同じこと。なんとも情けない話であるが、その借金を自分の子どもたちに残すわけにはいかない。と言っています。

●Aさんは、後期高齢者医療制度を考えています。
 制度が変わって母親の分の保険料が安くなり、助かっている。と大変喜んでいます。なぜテレビであんなに騒いでいたのか理解できず、批判が滑稽に見えたそうです。
 また、保険料負担の公平化と、将来負担の軽減と、保険制度の持続を本意とする長寿医療制度を、現代版乳母捨て山制度などとなじる輩がいるが、これは、この制度を支持する人に対する許し難い侮辱である。この制度を支持すれば、自分の親を捨てる人間だというのか!と怒りをあらわにしておりました。



 それでは、1項目目、3ゼロ社会について質問いたします。
 1点目、ゴミゼロの考え方は循環型社会を形成することで、ゴミをなくし、惹いては環境問題の解決につながる考え方であります。私はそうした観点からこれまで多くの提案提言をしてまいりました。その甲斐あって、行政でも数々の取り組みをしてきたと思います。
 例えば、分別リサイクルにはじまり、ゴミ減量化、公用車の低燃費化、自転車の活用、省エネの励行、クールビズ、生ゴミ水分除去啓蒙、などなど。。。
 その中でも地球温暖化対策の取り組みは、スピード感を持って取り組まれたことについて、大きく評価したいと思います。

 今議会初日、市長が市政経過報告でも述べておられましたが、7月7日の「クール・アースデー」ライトダウンキャンペーン参加による市役所本庁舎完全消灯の実施や、本庁舎正面をはじめとする、各公共施設での「緑のカーテン」の設置などは、それまでの地味ともいえる地球温暖化対策の実践の上に、市民の目にダイレクトに飛び込む形で実施できたことで、地球温暖化に対する行政の真剣な取り組みが、市民により強く伝わったのではないかと確信いたすところであります。
 また、10月からは、市内主要店舗における、レジ袋の無料配布廃止の協力を得られ、マイバッグ携帯普及が促進されると思われます。こうした、市民の生活現場の中で、否が応でも地球温暖化を意識づけられることによって、市民の地球温暖化に対する意識が高まってくることでありましょう。

 このような意識醸成の絶好のチャンスを最大限に活かすべく、さらなる一手が重要だと思います。その決め手のひとつとして提案したいのが、仮称「エコ生活推進協議会」の設置立ち上げであります。
 この協議会では、これまで各種市民団体や行政などが、地道な実践を通して積み上げてきた、エコに関するノウハウをより広く共有できるようにしながら、より多くの市民の方が、エコ生活の実践に参加できるように、運動を展開してゆくのを目的に活動できたらと思います。そのような協議会という言う形で、これまでの取り組みが集約されることになり、そこから初めて、市民に還元されていきます。
 そしてそのことが市民生活と密接にリンクして、施策の目的が果たせたと言えると思います。目的は市民のためであります。 見解をお伺いいたします。


 2点目、元祖ムダゼロの公明党として質問致します。
 行政経費の中で大変大きな比重を占めるのが、職員等の人件費であります。
 よって、職員数の削減は行財政改革の目玉にならざるを得ません。当然我が高萩市でも、前市長時代から職員数削減に取り組んできました。周知の通りでございます。

 方法としては、定年退職者数に対し、新規採用を制限することで、自然減少によって行ってきました。草間市長もその方法を踏襲・継承していると思います。
 しかし、定年退職者が団塊の世代に入り、ここ数年は例年になく大勢の退職者が出てまいります。それに対する新規採用数は微々たるもののように感じます。

 この辺の考え方を確認したいのですが、行政評価システムが未整備のまま、職員の数を減らすということは、何を目指すものなのか。明確には示されておりません。制度として確立してないということは、どういうことでしょうか。
 それは行き当たりばったり、自分の好みで舵を取るということになる恐れがあると思います。
 
 職員数削減は行政業務総量を減らすという考えなのか。
 職員一人あたりの仕事量を増やすということなのか。
 仕事効率を上げようということなのか。
 総体的バランスをベストにしようというのか。

 言うまでもなく、ムダをなくすということは、業務を減らすということではありません。ならば何を目指すものなのか。
 市長の意図するところをお聞かせください。


 3点目、エゴゼロについてです。前述のゴミゼロ、ムダゼロについては、一応の前進が汲み取れます。
 しかしこのエゴゼロについては、以前からずっと悩ましい課題であります。

 エゴゼロの本意は「共助」という言葉に表れるわけですが、これを施策に落とし込もうとすると、なかなかうまくなじまないなと察しております。

 わかりやすく、一例を示しながら述べますが、冒頭、健気に生活する市民の例を紹介しました。
 例えば、ゴミ処理経費の削減につながればとの思いで、生ゴミを自家処理されている方と、そこまで考えずに普通にゴミを出している方と、分別も十分でなく水切りもしないで出す方と、あろうことか不法投棄してしまう方と、まぁ、現実にいるわけです。この方たちは全て大前提として税金をきちんと納めております。

 ゴミ袋が有料化され、自己負担が発生したとはいえ、自己負担率は約1割程度、残りの9割は税金が投入されます。
 がんばってゴミを減らしている人の税金は、そうでない人のゴミ処理経費に投入されることになってしまいます。
 これって共助と言えるでしょうか?それ以前に公平であると言えるでしょうか?

 ゴミの一例をあげましたが、他にもわかりやすい例で言えば、健康保険税も同じようなことが言えると思います。
 なるべく病気にならないように、飲食に気をつけ、たばこをやめ、適度な運動を心がけている人と、そうでない人。
 どちらも同じ保険料を納めているでしょうけど、がんばっている人の保険料が、不摂生で病気になる人の医療費に充てられることになってしまいます。これって、どんなものでしょう。

 市長は「こころの里シティー高萩」と謳っていますが、こころの里というイメージはとてもやさしい感じがします。
 であるならば、誠実に、健気に、まじめにがんばる、善良な市民が報われないようなまちであったとしたら、はたしてそれはやさしいまちと呼べるのでしょうか?
 受益者負担の考え方、公平性を踏まえて所見を伺います。


 2項目目の市営住宅について質問いたします。
 1点目は坂東塚、萩ヶ丘、駒木原の市営住宅でありますが、先般住居者退居を促したと聞きました。
 この3つの住宅は、市営住宅の中でも老朽化が激しく、住民の皆さんも以前から、やがては住み替えなくてはならないだろと察していたと思いますし、手綱住宅への移転を期待していた方もあったでしょう。事実、計画上は新手綱住宅への移転住み替えだったはずであります。
 しかし、その受け皿が整備されないままに退居に向けた話を進めていると聞いております。
 この問題は、住人にとっては生活を根底から覆される問題でありますので、問題を整理しながら詳しくお聞きいたします。

 一つめは、高萩市は現在まで、多くの市営住宅を建設してきていますが、その戸数や様式などを含め、建設決定する時々の背景と経緯があったはずです。そうした歴史を説明して頂きながら、今現在進めようとしている、進めている退居促進はどうしてそこに帰結したのか、理由を伺います。
 
 二つめは、受け皿になるはずだった新手綱住宅の計画はどうしたのか。プラン的タイムスケジュール的説明をいただきたいと思います。

 三つ目は、退居促進に至る経緯とその方法の考え方、住民説明等、実行日程の説明を、年月日を追って明確に説明していただきたいと思います。

 四つ目は、現実すでにこの退居促進計画が進んでしまっているわけですが、実態は、他の市営住宅に移動する方、新手綱住宅を申し込んだ方、民間賃貸に移る方、しかし、自分に見合う物件が見つかっていない方も、かなりいらっしゃいます。どうしていいか重く悩んでいたり、ひとり残されるケースも出る恐れもあります。
 今後の取り組みを、方針・目標・責任の上から説明していただきたいと思います。


 市営住宅についての2点目は、話が全く異なりますが、入居条件を緩和変更できないかという、質問です。
 今、社会的問題になっていることに、高齢化ということ、また、少子化もそうですし、未婚者が増えているという問題もあります。
 このような社会状況の中で、若いカップルが、結婚するということが、とても喜ばしく、そして、本当に貴重なことだと思うのであります。

 その若いカップルがこの高萩に住んでくれるとなれば、喜び歓迎すべきことだと思いますし、むしろ積極的に、勧誘するべく、取り組みたいと思います。

 若い人たちが、これから結婚して、新しい生活、新しい世帯を持とうとするとき、大きな悩みになるのが、どこに住もうかということだと聞いております。

 これはたしかに大きな問題です。住まいを選択する条件は、まず家賃であるし、同じ家賃なら地域環境、利便性や将来性も考慮検討の項目になるのは言うまでもありません。

 若いふたりですので収入も多いわけもなく、しかし、ふたりで働いていれば、合算収入は、市営住宅の入居条件をオーバーしてしまうのがほとんどだと思います。
 かといって民間アパートに住むなら、高萩より他がいいとなってしまう。

 若い人たちを高萩に留めておくには、家賃の安い市営住宅に入居できることが、何よりの魅力になると思われます。

 そこで、特例措置として、若い人が結婚するときの新居とする場合の、入居条件を緩和できないものか、検討できないものか、どうでしょうか。

 もしできるとするなら、問題となっている市営住宅住人の高齢化対策や、若さ活気はまちの活性化にもつながり、将来に前向きな施策になるように思えます。また、子育て支援に比重を置く市長であるならば、その前の段階の、子どもを産む前提である結婚支援となると思います。
 見解を伺いたいと思います。



<登壇2回目>

 3ゼロ社会について、これまで私が議会で取り上げた内容は、私のホームページで確認できます。
 URLは http://www9.ocn.ne.jp/~imagawa/ です。

 余談ですが私のホームページ開設は2001年4月、議会では先駆として、パソコンと格闘しながら立ち上げました。これは市のホームページ開設より早い時期です。今でこそ当たり前になりましたが、市のホームページ開設も私が推進したものであります。 
 それはそれとして、これからも市民に開かれたまちづくりをお願いして一般質問を終了いたします。