一般質問 0609

1.環境問題について
  @エコドライブの普及・推進
  Aゴミ処理経費の削減と受益者負担
2.人口減少と活性化に関する施策について
  @人材誘致と移住政策
  A魅力ある地域作りと地域間交流
3.地域医療の充実について
  @県北地域の医療の現状と市長の考え取り組みは如何
  A公的医療機関の意味


 先に通告いたしました3項目について質問いたします。

 それでは1項目目の環境問題について、はじめに、これまでゴミ減量化と資源回収に絶大な努力をされてきました市民の方々に対しまして、心から感謝申し上げますと共に、敬意を表するものでございます。1点目のエコドライブの普及推進について質問いたします。
 まず、エコドライブとはなにかと言うことを簡単に申し上げます。日本語に直せば、環境負荷の軽減に配慮した自動車の使用のことを言います。つまり、エコドライブを普及推進することで、地球温暖化防止につながる、二酸化炭素排出削減や、窒素酸化物等の大気汚染対策にもなり、さらには燃費を向上させることで燃料費削減になり、かなりの効果が期待される施策であります。
 エコドライブの取り組みについては、平成15年度に、警察庁、経済産業省、国土交通省、及び環境省を関係省庁とする「エコドライブ普及連絡会」及び「エコドライブ普及検討会」を設置し、「エコドライブ10のすすめ」を取りまとめ、普及促進を図ってきたところです。
 昨年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画において「環境に配慮した自動車使用の促進」の施策として位置付けられ、エコドライブ普及連絡会を中心とした広報活動等により国民の意識向上を図り、エコドライブ普及のための環境整備を行うこととされております。そのための重点的に推進すべき事業を「エコドライブ普及・推進アクションプラン」としてまとめられ着実なエコドライブの普及推進に努めることとなっております。
 高萩市の地球温暖化対策実行計画の中でも自動車の運転について言及されておりますので、これまでも公用車を運転するときの留意事項として実践されてきていると思います。その上で、なおかつ、今後のさらなる取り組みによって、市民を巻き込んでの運動にしていくことが求められているのです。それがエコドライブ普及推進なのであります。

 では、市の公用車で考えてみましょう。
 まず、公用車の台数と燃料費を教えて下さい。
 そして、先ほど申し上げました、本年6月にまとめられた「エコドライブ普及推進アクションプラン」の中で、参考例としてあげられています「エコドライブ10のすすめ」の実践で、例えば5%の燃費改善がなされたら、どのくらいの効果があるでしょうか?計算できましたらお示し下さい。

 ※燃料費……年間いくらになるか
  二酸化炭素排出量削減率……地球温暖化対策実行計画上

 また、エコドライブについて今後の取り組みを伺います。 


 次に2点目のゴミ処理経費の削減と受益者負担について質問いたします。
 まず、この9月1日からプラスチック容器包装の資源回収が休止になりました。これは循環型社会形成推進にとって一歩後退することになります。
 そもそもプラスチック容器包装の資源回収はゴミ処理経費の削減になるはずということで4月から始まったものです。
 しかし、実際分別回収が始まると、理想的な分別が予想に反して行われなかったわけです。その原因はいろんな要素があると思いますが、私が思うことは「分別出来る人は分別して、出来ない人は今まで通り有料袋で出す。」と言うことが徹底されなかったこと。
 それと、プラ資源を無料にし、収集袋を無記名にしたことで、分別の意識が薄れたこと。つまり、分別してないゴミを入れたって誰のゴミかわからないし、安上がりだし、注意されることもないから、「まっ、いいかぁ」という人情を助長したのでないでしょうか。
 結果的には処理費用の加算と、労力を惜しまず分別作業をしてきた市民に対する行政の責任は明確であります。
 そのような状況をもう一回立て直すには、一度分別収集を休止し、仕切り直すことを決断した執行部の対応は当然だったと思いますが、これからどうしていくかが重要です。
 今回の施策の後退は将来の発展に繋がなくてはなりません。
 具体的に言うならば、ゴミ処理経費を削減することと、循環型社会形成推進システムをより進んだ形で確立することが、今回の執行部の責任の取り方だと思います。そうする以外ないでしょう。

 では、これからどうしていくか。現在執行部では新しいゴミ処理計画を策定しておりますが、どんな処理方法になったとしても、今回休止になったプラスチック容器包装のリサイクルはしなければならないことですから、なんとか成功させなければなりません。
 隣の日立市では7月からプラスチック製容器包装の回収実験を始めました。おそらく高萩の失敗を参考にして、全ての市民を対象にいっぺんに収集を開始するやり方は無理があるので、店舗等の協力を得て、ステーション型の収集を行う方法をとっています。要するに、環境問題に関心を持ちリサイクルの大切さを認識する人が、自ら分別した資源を持ち寄るという方法です。なるほど、これなら分別に失敗はさほど起こらないはずです。やりたい人がやるという形だからです。
 私は今回プラ資源回収が休止になることになって、多くの市民の嘆きを聞きました。「せっかく環境にいいからと思って、分別してきたのに」、「ちゃんと洗って出してたのよ」、「なんで逆行するの、もったいない」等々。確かに不燃ゴミとして1種類で捨てられれば分別の手間が省けて簡単になるという人もいます。
 ですから、プラスチック容器包装の資源回収は市民全員が義務的に行わなければならないことではなくて、やる人とやらない人を分けて考えればいいと思います。市の当初の考え方と同じですが、最初から大きな成果を期待しなくてもいいのです。新しいことの導入期には成果の大きさではなくて成果の精度を高めることが大切だと考えます。
 具体的に提案します。今後のプラスチック製容器包装の資源回収は、市民のうち、やれるひと・やりたい人を集い、登録制にして、その人だけに記名式の回収袋を無料で配布し、ペットボトル回収の日にいっしょに回収するようにします。どのくらいの登録数があるか未知数ですが、かなり精度が高い資源回収になると思います。当然、質の高いプラ資源になるのですから、循環型社会推進に寄与するとともに処理経費削減になるはずです。
 これが無理であるならば日立市のようにステーション方式にするかですが、どうでしょうか?

 もうひとつ、受益者負担の考え方についてですが、私が言いたいのは、事業系ゴミについてです。事業系ゴミは本来産業廃棄物として、事業者自身が責任を持って処理しなければならないものです。とりあえず見解を伺います。



 2項目目の人口減少と活性化に関する施策について質問いたします。
 この件については、5月25日に総務省から公表された「人口減少自治体の活性化に関する研究会報告書」をもとに、高萩市の将来像を浮き彫りにすることができるかもしれないとの期待を込めて質問いたします。
 
 まず、人口減少自治体の活性化に関する研究会の開催趣旨としては、日本全体の人口減少が続くことが見込まれる中、比較的財政力の弱い地方自治体では、今後も大幅な人口減少と財政力の低下が懸念されるなど、厳しい状況が見込まれる。このため、こうした地域の活性化を図ることを目的として、今後の団塊の世代の大量退職も視野に入れつつ、人口が過度に集中した大都市部から人口減少自治体への移住や交流の促進を図るなどの施策について検討を行うというのがこの研究会の趣旨としています。
 報告書の表題は「人口減少社会を福となす−健康生活立国宣言−」となっています。内容としては大きく4項目からなっており、中でも最後の4項目目に「人口減少自治体への人材誘致・移住政策のあり方」として九つの課題が示されております。
 細かくは言いませんが、高萩市としての見解をお聞きしたいと思います。
 
 また、市長は就任当初より、まちづくりの方針として「心の里シティ」と銘打って魅力ある地域づくりを進めようとしています。その政策と今回の研究会報告書でうたわれた人口減少自治体の課題とは整合性があるのかどうか。もしくは、どのようにリンクしていくのか伺いたいと思います。

 また、今回この件でいろいろ調べていましたら、インターネット上で「交流居住のススメ」全国田舎暮らしガイドというサイトに、高萩市が登録してあるのを見つけました。
 交流居住というのも総務省の推進施策なのですが、高萩市の意図するところは何なのか、あわせて伺いたいと思います。

 私はこの問題は一貫性があるものと思っていますので、市長の施政方針として、ひとまとめでお答え頂いても結構です。



 3項目目の地域医療の充実について質問いたします。
 1点目は県北地域の医療の現状についてです。県北地域というのは、日立市・高萩市・北茨城市の3市で2次保健医療圏の日立医療圏として伺います。
 今回は特に三つの課題について申し上げます。
 一つめは産婦人科の現状ですが、出産できる医療機関はたった2カ所です。日製日立総合病院と瀬尾産婦人科医院しかありません。
 茨城県には九つの医療圏がありますが、日立医療圏以外はつくば医療圏が4カ所、古河・坂東医療圏が5カ所でそのほかは9〜17カ所あります。人口約28万人の地域でたったの2カ所、しかも高萩市と北茨城市には1カ所もない。何とも情けない話です。

 現状の二つめは救急救命センターですが、NHKのERというドラマで知られていますね。その救急救命センターは茨城県内に5カ所ありますが、常陸太田市や常陸大宮市を含めても、県北地域には1カ所もありません。茨城県では概ね60分で、高度で総合的な救急救命センターに患者を搬入できる体制整備を目指していると言うことですが、未だ整備は進まず状態です。

 現状の三つ目は今や死亡原因のダントツ1位のガン対策ですが、ガン治療の中でも先進の粒子線治療が注目されております。県内では筑波大学陽子線医学利用研究センターで研究が進められております。すでに1600人を超す患者に陽子線治療が施されており、外科手術に劣らない治療成績が納められています。 県北地域にも是非とも欲しいガン治療装置であります。

 以上のような県北地域の医療の現状ですが、市長の考えと取り組みをお聞かせ下さい。


 2点目は公的医療機関の意味について質問いたします。
 一つめは公的医療機関の果たすべき役割とは何でしょうか?
 二つめは公的医療機関と高萩協同病院の関係はどのように考えていますか?
 
 1回目の質問は以上でございます。



登壇2回目
 先日3日、日曜日の早朝テレビ番組で、高萩市の子育て支援事業である、総合福祉センターのつどいの広場が紹介されておりました。その番組の中でレポーターの林家まる子さんがインタビューしながら、こうおっしゃったんです。
「子育てするなら高萩市で」って。
私はよくぞ言ってくれたと叫んでました。そして涙があふれてきました。涙の理由はあえて申し上げません。
 
 私の今回の3項目の質問には一貫するテーマがあります。それは、まじめにがんばる市民が報われる町にしたい。ということです。せめて、まじめな市民が損をしないように行政は努めなければならない。ということです。

 ゴミ減量化の市民運動として、マイバック推奨推進運動があります。その運動に賛同してくれる方にカードを配布していますが、現在の配布枚数は774枚だそうです。少なくても774人の市民の方が日頃からゴミを減らそうとがんばっているのです。マイバック運動以外でもゴミ減量化を意識して生活してる方はもっともっとたくさんいると思います。
 いま、この774人と聞いて少ないと感じるかどうか、感謝の思いが湧くかどうか、そこにこそこの高萩市のゴミ処理問題の解決の糸口があると思いませんか?
 処理計画がどうこう言う前に、これまで、環境問題を考え、ゴミ減量化を考え、市の財政を考え、真剣に地道に取り組んできた市民の皆様に対して感謝し、賞賛するべきではないですか?