平成18年3月定例議会一般質問
1,発達障害者支援法の取り組みについて
2,防犯対策について
3,「3ゼロ社会」の推進について

 おはようございます。はじめに草間市長におかれましては、就任まことにおめでとうございます。昨日からの各議員の一般質問にもあります通り現在の高萩市は、非常に大変な状況ではあります。しかし、就任したばかりの市長はもちろんだと思いますが、私が見る限り、高萩市の将来をあきらめきってる人はまだ見あたりません。すべてはこれからだと市民に夢と希望を与えんがごとく、使命を全うしてくださるようご期待申し上げます。

 では先に通告いたしました3項目について質問いたします。 1項目目、発達障害者支援法の取り組みについて質問いたします。
 待ち望まれていた発達障害者支援法は昨年4月から施行されています。
 それまで、自閉症や高機能自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、学習障害(LD)などの発達障害は、法律や制度の谷間におかれていて支援の対象とならない、あるいは特性にあった支援が受けられないまま、放置されていました。
 この法律の施行は、発達障害に対する社会的な理解の向上や発達障害を持つ本人及び家族に対する支援体制の整備につながるものとして、大いに期待をしているところであります。
 今回は、支援法が単なる啓発法とならないよう支援サービスの具体化について質問いたします。


 まず、確認のため発達支援法の目的が示された第1条を読み上げます。

(目的)
第一条 この法律は、発達障害者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために発達障害の症状の発現後できるだけ早期に発達支援を行うことが特に重要であることにかんがみ、発達障害を早期に発見し、発達支援を行うことに関する国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、学校教育における発達障害者への支援、発達障害者の就労の支援、発達障害者支援センターの指定等について定めることにより、発達障害者の自立及び社会参加に資するようその生活全般にわたる支援を図り、もってその福祉の増進に寄与することを目的とする。

 以上が第1条のこの法律の目的です。
 では1点目質問です。初めに発達障害児者の発達支援のビジョンについて質問いたします。

 発達障害者支援法の施行を受け、本市として発達障害児者の発達支援のビジョンについて明確に示していただきたいということであります。言うまでもなく支援が成功するかどうかはそれを担う人材の育成が大変重要であります。
 本市における発達支援の人材育成はどのように考えておられるのか、さらには高萩市に生まれた発達障害の子ども達をすべて幸福にしていくという情熱ある発達支援のビジョンについて、草間新市長の見解をお聞かせ下さい。


 2点目は茨城県発達障害者支援センターとの連携について質問いたします。

 昨年2月にオープンしました茨城県発達障害支援センターは、高萩市の発達障害支援においてどのような存在になっていくのか、わかりやすく説明頂きたいと思います。また、市として発達障害支援体制確立のための協議会等の設置が必要と思われますが、そのへんの関わり方など考えがございましたら伺いたいと思います。


 3点目、関係部局の連携による適切な支援体制の整備について質問いたします。

 発達障害者支援法には、医療、保健、福祉、教育、労働に関する部局が連携し、就学前から就労まで適切な支援をつなげていくことにより、発達障害者の社会的自立を促していくことが明記されています。国及び地方公共団体の責務として「適切な支援体制の整備」について、迅速に取り組んでいくとなっております。
 保育・教育・就労のさまざまな場面において、相談に行っても門前払いを受けたり、たらい回しにされることが起きないよう、縦割り行政の壁を乗り越え、「関係部局の連携による適切な支援体制の整備」はどうされるのか、考えをお聞かせください。


 4点目、発達障害の早期発見と早期療育について質問いたします。

 平成17年度の市における乳幼児健康診査等の実施状況では、3歳児健康診査の受診者数は209人で、健康診査結果のうち正常以外の数は73人、そのうち言語・精神発達上の問題がある思われる要観察の対象になった数は20人で、全体の約9.5%になります。
 これは、保健師やドクターによる健診でありますが、この言語・精神の要観察の対象がグレーゾーンであり発達障害児が多くいるのではないかとの指摘もあります。保護者の不安はかなりのものだと思います。
 この要観察児のうち発達障害だと明確になるのはさらに時間を要するのが現状です。時間のかかる理由は子どもの成長の個人差やその子の家庭環境もあるとは思いますが、早期発見の精度を高める必要があると思います。そのための専門的研修の必要性について見解を伺いたいと思います。

 また、発達障害者が社会的に自立してゆくには、療育体制が重要になってきます。療育が遅れることは本人や家族、社会にとっても大変な問題になりますし、早期発見、早期療育こそこの法律の目的であり、本市の責務でもあります。今後どのように取り組んでいくのかお答えください。
 ちなみに近郊の発達障害専門外来または、発達障害者を診察できる医療機関をお示しください。


 5点目、教員の研修について質問します。

 文部科学省の2002年の調査によりますと、通常学級で「知的な遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す」と担任教師が回答した児童生徒の割合は、全体の6.3%で、特別な教育的支援を必要とする児童生徒は、30人学級で1〜2人いることになります。この全国調査を機に学校での対策が講じられるようになりましたが、私は、まず教師自身がこの障害に対する正しい認識ができることが何よりも大切であると思うのであります。
 本市における平成17年度の軽度発達障害にかかわる研修については、幼・小・中・高の教員200名中、研修受講数は、18名です。教育の現場では、待ったなしで、教師の理解ある対応が強く求められています。まず全教員が研修を受けることが出発点であります。そして発達障害の概念は保護者にも理解されなければならないものですので、学校の先生が保護者との話をすることもとても重要になってきます。
 なぜならば、保護者の中には「自分の子どもが障害を持ってるなんて、」と信じられないとか、信じようとしない方が現実にはいると思うのです。
 親や家族の発達障害に関する認識がなければ、療育は遅れるばかりで悪影響にしかなりません。そういう意味で教員の正しい認識と対応が求められると思います。
 いつ頃をめどに全教員の研修を考えられているでしょうか。
 
 あわせて、今後の特別支援教育への体制づくりの上からも、特に、管理職の発達障害に対する理解が重要になります。また、研修と同時に相談窓口を明確にすることも大切だと思います。 ともあれ、スピードある対応が望まれておりますので見解を伺います。

(仮に6%だとすると市全体では約2000人いる)



 2項目目の防犯対策について質問いたします。
 この前の12月議会での一般質問で防犯・安全対策について質問いたしましたが、あの後不審者等の出没はどうなっているかというと、教育委員会のホームページの不審者情報によれば、12月議会終了から2月23日までに8件おきており、私が押さえている情報では10件にもなっています。

 これから春暖かくなってくるとさらに増えるおそれもあります。幸いかろうじて重大事件に至ってはいないのが今のところの救いであります。また、重大事件が起きてからでは遅いのだとの観点から質問を重ねることをご理解ください。
 今回は特に、防犯パトロールのボランティアの予備知識やPTA関係の防犯に関する取り組みや、広くは市民の防犯に対する意識を高める必要性の上で、重要になるのが情報の共有であると思います。前回の議会でも指摘させて頂きました。その後検討は進んだでしょうか?

 私は思うのですが、防犯対策はある意味「戦い」です。犯人との直接の格闘という意味ではなく、いかに犯罪を抑止するかという戦いではないでしょうか?

 大切な子どもたちを守る、大切な市民を守る戦いなのであります。そしてこの戦いは絶対に勝たなければならないのです。
戦いに勝つために何が必要か、重要なことは何か?それが情報でしょうと申し上げたいのであります。
「情報を制するもの戦いを制す」であります。


 「高萩市安心で安全なまちづくり条例」の第3条で市の責務として4項うたわれております。
 第1条と第3条を読んでみます。
(条文拝読)

この条文に叶う基底部になるのが情報の共有だと確信しているところです。
 では情報の共有はどのような方法でなされるか。その方法としてメール配信をこれまで何度も提言してきました。
 メール配信システムのメリットは、例えば防災情報も配信できますし、庁内連絡網にも使えます。また、携帯電話へのメール配信ならば、情報のタイムラグが最低限でできるはずで、経費も格安です。言葉ではなく文字で伝えるので、誤解や聞き違いが無くなります。このシステムさえあれば使い方はどんどん広がります。
1石5鳥以上の効果が期待できると思います。

 それともう一つ大事なことは、防犯ボランティアグループが多岐多様な形で出来てきていますので、それぞれがお互いのグループを知らなかったり、おのおの情報が偏っていた場合、せっかくパトロールしていても見逃してしまうことになるでしょう。それを補うのが連絡協議会のような定期的情報交換の場を設けることだと思います。どうでしょうか?見解を伺います。
  


 3項目目の「3ゼロ社会」の推進について質問いたします。
 「3ゼロ社会」についてはこれまで何度も取り上げてきました。いわゆる、ゴミゼロ・ムダゼロ・エゴゼロの社会をつくりましょう。というものです。
 3ゼロ社会をはじめて取り上げたのは平成12年6月議会でした。もうすぐ6年になります。おかげさまというか、6年前に言い出し、6年間言い続けてやっと、ほんとうにやっとここまできたなぁと実感するのは、循環型社会形成に向かって進み始めて、行政評価制度も確立されようとしてます。地域ボランティアも定着してきました。社会全体が「3ゼロ社会」に向かっているのを感じます。
 さて、3ゼロ社会の実現はもともと公明党の政策であります。6年前に言い始めたときは、ただの理想論でしかないと思われた方も多いはずです。
 しかしどうでしょう。今ではみんなが口をそろえてリサイクルをうたいます。行政評価も当たり前になり、福祉に於いては行政だけではまかなえない、地域の協力が絶対条件になってきています。
 私が3ゼロ社会について申し述べるのは草間市長が3人目の市長になります。3人の市長を時代になぞらえるならば、大久保市長時代は問題提起時代、岩倉市長時代は導入探索時代、そして草間市長時代には推進拡充時代になることを期待しております。施政方針を聞きましても方向的にはそうなるものと確信致しました。そこでまず、草間市長に3ゼロ社会に対する感想などをお聞きしたいなと思います。


A 具体的に質問したいと思いますが、なにぶん大きなテーマですので、ポイントを絞って質問致します。
 ゴミゼロ:ゴミ処理については昨日の各議員の質問でお答えなさっていますので、関連して私は地球温暖化防止対策についてその取り組みへの思いをお聞きしたいと思います。
 ムダゼロ:行政評価を進める上で具体的方法が事業仕分け作業だと思います。見解を伺います。
 エゴゼロ:これから、まちづくりを進めるには、どうしても地域の協力が必要です。協力を得るためにどのような働きかけをしてゆくのか、スタンス考え方をお聞かせください。