平成13年12月定例議会 一般質問

1.女性政策について
2.平成14年度予算編成について


 先に通告いたしました、2点について質問いたします。
● 第1点目は、女性政策についてであります。
先の3月定例議会で吉川議員が取り上げた「男女共同参画社会の推進」、条例の策定にも、密接に関係いたしますが、今回私はさらに具体的にお聞きします。
 
 始めに、3月の吉川議員の質問の時の、執行部の答弁では、県の条例を参考にしたい旨のことを言われました。県では、「茨城県男女共同参画推進条例」「茨城県男女共同参画審議会規則」が策定され、4月から施行されましたので、高萩市も何らかの進捗があったのかどうか、現況をお知らせいただきたいと思います。


● 第2点目は、平成14年度予算編成についてであります。
 例年、通常はこの時期から次年度予算の編成に取り組まれると思いますが、来年度予算編成に取り組むにあたっての、市長の考えと方向性をお聞きしたいと思います。



<登壇2回目>
 再度質問いたします。
 
● 女性政策について具体的に話を進めたいと思います。
 男女共同参画推進条例の制定と、男女共同参画推進計画の策定は、速急の課題ではあります。しかし、机上の作業と並行して取り組むべきことは、女性はもちろんのこと、男性も含めた、意識の変革と向上だと思います。このことは男女平等がうたわれて久しいので、誰もが分かっていることだと思います。しかし、現実にはどのくらい進歩しているのか、なかなか見えて来ません。何か人間のほとんど本能的に男女差別が存在しているかのように思えてなりません。
 これが現実だと思います。それでは、こうした根深い問題を改善・推進するにはどうすればいいのでしょうか。
 私は、やっぱり形を作ることから始めなければならないと思います。
 身近な例を見てみれば、日立市においては平成4年に女性課を設置し、女性問題の解決や、女性リーダーの育成に取り組み、政策決定の場に女性が参画しております。そしてこのほど、日立市男女共同参画条例制定に向けての論点と題する提言書を執行部に提出しました。この提言書は、インターネットで公開されております。
 また、北茨城市では、女性委員会を設置し、女性の立場から、女性の感性を生かしながら、市政に対して、数々の提言をしております。
 こうした例を見てみれば、高萩市においても、女性政策課を設置することが必要ではないでしょうか。見解を伺いたいと思います。


● 次に来年度予算編成についてですが、市長のお考え・方針は、緊縮予算にならざる得ない状況であるとのことは、分かりましたが、その原因はいったい何なのか、わかりやすくご説明下さい。
 また、予算配分に重点を置く部分があるのか、万遍なく緊縮するのか、高萩市総合計画の6本の柱に沿ってご説明いただきたいと思います。
 そして、この緊縮予算によって、市民生活環境に影響を及ぼすことはないのか、市民サービスの低下にならないか、お答えいただきたいと思います。



<登壇3回目>
 再度質問いたします。
● 女性政策についてですが、女性政策課の設置は難しいとのことですが、
 私は、重要なことは形を作ることで、執行部はやる気だぞと、意思を表明しなければ前に進まないと言っているのです。つまり、女性のための、女性がトップの組織を設置することが重要だと思うのです。
 考えを聞く限り、現状は男性社会であると明らかになったと思います。
 どんなに審議会等に女性メンバーを増やしても、女性職員人事登用を図っても、女性の意見を聞く場を増やしても、最終決定権は男性が握っていることには変わりないんじゃないでしょうか。常に男性が優位に立って、物事を動かしているのではないでしょうか。
 男女共同参画社会の実現には、政策決定の場への女性の参画が重要なポイントなのです。指導的立場に立つ女性の割合を増やさなければならないと思います。
 こういうことを言うとおそらく、男性側は女性に人材がいないとか、能力のある女性が少ないとか言うでしょう。もし本当にそうならば、人材を育成すればいいことでしょう。簡単なことです。
 それを始めるのが、女性政策課じゃないでしょうか。女性自ら、主体的に女性を育成してゆくことが、男女共同参画社会の第一歩ではないかと思います。
 女性政策課の設置が、今のところ難しいのであれば、とりあえず、女性委員会を設置するだけでもいいと思います。担当職員を一人つけて、委員会委員は一般から集めるのがいいかもしれません。初めは3,4人でもいいと思います。その委員会で何を始めるのか、最初から任せてみることも大切でしょう。さほど予算も掛からないでしょう。
 日立市では女性大学校を開設し、女性リーダーの育成に取り組んでもいます。そこで学んだ女性は、委員会のメンバーに加わるもよし、人材バンクに登録し、幅広く活躍するもよし、議員や市長になる人も出てくるでしょう。また、女性委員会のメンバーがそろってきたら、女性政策を分担して推進できると思います。
 やることはたくさんあります。認識を深めていただくために、例を挙げたいと思います。
 まず、第一段階として先ほども言いましたが、女性の人材発掘と育成。
 第二段階として、男女共同参画社会実現へ向けての具体的施策を推進。
 具体的施策とは、積極的差別改善処置を含む実効性ある行動計画の作成、社会通念や習慣、しきたりなどの是正と広報活動の推進、女性に対するあらゆる暴力を根絶するための、教育やシェルターの整備、労働環境の整備と子育て支援などがあると思います。
 第三段階としては、公的支援策の拡充。例えば、女性企業家支援とか、農林業におけるパートナーシップの確立や、一人親家庭への支援などがあると思います。
 第四段階としては、女性委員会の中に、個々の施策や取り組みに関してのプロジェクトチームを作って、いろんな分野に参画してゆく。どういうものに取り組むかは、先ほども言いましたが、女性委員会が自ら選択してゆけばいいと思います。
 今川はまたプロジェクトかよと言われるかもしれませんが、私はプロジェクトが大好きなものですから、今回もまた入れてみました。
(公明党女性委員会プロジェクトの紹介) 

 話も長くなりますので、これくらいにしますが、女性政策として、やることは山ほどあります。前向きに検討するなどとは、言っていられない時期に来ているのですから、せめて女性委員会を、来年度から設置していただけるよう、強く要望いたします。答弁をお願いいたします。


● 最後に来年度予算編成については、これまでも、議会等でいろんな要望をしてきましたし、時間も掛かりますので多くは語りません。
 ハードからソフトへの転換、もっとソフト面に力を注いでほしいと要望いたします。
 いずれにしましても市長の任期はあとわずかであることは事実ですが、任期中はその責任を、しっかりと全うしていただきたい。市長選に当選したらどうこうしますのような話は、候補者としての話です。今ここにいらっしゃるのは、現職の市長なのですから、来年度予算編成には真剣に取り組んでいただき、将来に誇れる高萩にするための確実な足がかりにすべく、勇気ある一歩を踏み出していただきたいと思います。明確なご答弁を宜しくお願いいたします。
 以上で私の一般質問を終わります。